2011年2月14日月曜日

地雷サーバーに苦しめられて、その後愛用している管理人が考えるPogoplugが勝てる理由

今話題のCloud Enginesさん製のUSBネットワークアダプター、Pogoplugが発売されました。

Pogoplug ブラック POGO-P25

USBネットワークアダプターと紹介すると、以前管理人が記事にしてご紹介したUSBデバイスサーバMZK-DSG04Uを思い浮かべた方もいらっしゃるかもしれません。MZK-DSG04UもPogoplugもUSBデバイスをネットワーク上で共有するというのは同じ働きですから。

管理人作成のUSBデバイスサーバ関連記事:
専用NASとの大きな差別化?USB デバイスサーバMZK-DSG04UのNTFS非対応による4GBの壁




ただし、Pogoplugにはあって、MZK-DSG04Uにはない決定的な機能があります。

それが、家庭外LANからのストレージへのアクセス


参考リンク:
Pogoplug とは 
Pogoplug公式サイトさんより)

簡単に説明をすると、Pogoplugでは、接続したUSBハードディスクなどに外出先からも、ネット経由でアクセス出来るようになるということです。Pogoplugとそれに接続するハードディスクを用意することで、個人用クラウドストレージサービスを利用出来ることに。

これによって、既存のクラウドサービスでよく起こりうる、2GBで限界容量というような容量的に辛く感じることはありません。
 今や2TBで7000円を切るまでに価格が下落しているハードディスクをPogoplugに接続すれば、自分専用の2TBのクラウドストレージの出来上がりなんですから。

もちろん、そんな状況ですから、専用の家庭用サーバー機の価格も猛烈な勢いで下落しています。
例えば、省エネ性能も高いAtomD510を搭載のWindows Home Server機Aspire easyStore H342が29800円という値段になっています。


参考価格リンク:



Aspire easyStore H342 送料込み29,800円


では、以前だったら全く考えられなかったような常識はずれに安価な価格で、それでいて高性能なサーバーが爆発的に売れるかといえば、答えはやはり、NO。

管理人はじめ、ある程度サーバーやNASというものに触れ、その面白さを知っている人たちに行き渡ったら、そこから販売台数はあまり変わらないでしょう。



では、Pogoplugはどうかというと、これは売れると思います。

なぜなら、家庭内サーバーに外出先からアクセスするためのセキュリティ設定を、PogoplugのメーカーであるCloud Enginesさんが責任をもって設定してくれるから。
その結果、ユーザーは初期設定として、Pogoplugとユーザーアカウントの紐付け、つまりアクティベーション処理を求められるだけです。

この安心感はとても大切で、サーバーやNAS、さらにはクラウドにも興味があって使いたいと思っているライトユーザーへの強力な請求力になるものはず。

というのも、多くの一般的なユーザーにとって、サーバーに関わることは、怖いもの・よくわからないものとして敬遠すべきものの一つだからです。

管理人もついこの間まではそうでした。2010年9月に書いた記事にこう書いています。

セキュリティーについては、
「サーバーとは設定しなくてはならないセキュリティーが複雑で多いに違いない。それを一個でもしなかったら、最悪のっとりが起きて、どこか別の場所への踏み台になるかも」
という恐怖感を感じていました。

よくわからないものの恐怖とは恐ろしいもので、これはサーバーを避けるには一番効果があったように思います。
 

管理人作成の関連記事
初めてのサーバー入門なのに地雷へ?MZK-NAS01SGの購入レビューより

よく知らないものが怖いのは当たり前で、それをうまく解決してくれるサービスが持て囃されるのは世の常です。

というわけで、Pogoplugは広く受けられていく土壌は確かに存在すると思います。
さらに、国内でのアクセス速度、安定性を向上させるため、国内サーバーも立ち上げるというのも姿勢も、Cloud Enginesさんの一生懸命さを感じさせる要因でしょう。
 こういう頑張る企業に弱い人も多いはず。


ただ、地雷として名高い(?)NAS、 MZK-NAS01SGを使ってきた管理人の経験から言うと、正直、Pogoplugには不安な点も存在します。

というのも、一番大きな不安はPogoplug搭載CPUの処理速度。

管理人自身、MZK-NAS01SGの利用開始後に、無料のNAS OS、FreeNASをデスクトップ機にインストールして思い知ったことですが、ファイルエンコードなどが転送時に必要になった際、専用サーバーではない機器の遅さを痛感するはずです。

管理人作成の関連記事:
NASが面白すぎて、初心者なのに勢い余って無料のNAS OS、FreeNASをインストールしてしまった

おそらく、動画ファイルをPogoplugでエンコード(トランスコード)しながら外出先で見るといったことは、ほぼ確実につらいでしょう。
これは、PogoplugがMZK-NAS01SG同様、消費電力が少ない分、処理能力がPCのものより、かなり控え目なCPUを採用している以上、避けられない部分です。

ただ、そうはいっても、これはユーザー側が、外出先で見る可能性のあるデータはPogoplugでトランスコードしなくても良い形に、予めPCのパワーを思う存分使って、まとめてエンコードしておくことで解決してしまう部分なので決定的な問題ではないでしょう。

多くのユーザーがそういうPogoplugを使うためのお作法を守ってくれるのではないかと管理人は予想しています。
というのも、やはり、そういった変換の手間以上に、Pogoplugを使ったプライベートクラウドには価値があると思うから。
少なくとも、少ないiOSデバイスの空き容量にどのお気に入りの音楽や動画を入れるべきか悩むなんてことはかなり軽減されるわけです。

というわけで、2011年初頭に、一気に家庭内サーバーを所有人たちが増えるような製品が日本デビューを果たしました。

正直、なかなか楽しみな一年になりそうな予感が止まりません。

参考リンク:
Pogoplug ブラック POGO-P25

Pogoplug POGO-P25  カラーブラック

追記:
勢い余ってドメインとレンタルサーバー契約をしてしまいました。
今のところ大満足なので記事にしてみました。
どうしてこうなった?NAS初心者だった管理人がレンタルサーバー利用者になったわけ(ドメインも取りました)

レンタル初心者にはありがたい!ドメインキングさんのマニュアル本、スタートアップガイド到着


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