2011年2月2日水曜日

アップグレードのためのAdobe税と、高額ソフトウェアの無制限試用版提供との大事な関係

昨年末にAdobe Acrobatがメジャーアップデートしたことで、管理人所有で、今は全くと言っていいほど使うことがないAcrobat7のライセンスについて、その身のふりを考えなくてはならないことになりました。

というのも、Acrobat Proをはじめ、Photoshop CSなどを開発しているアメリカのAdobe社では、3つ前までのバージョンのソフトウェアからのみ、優待価格でのアップグレードが許可されているからです。それを逃すと新規ユーザーとして、製品版の購入からはじめなければなりません。

参考リンク:
アップグレードポリシー変更について
アドビサポートより)

例えば、最新のAdobe Acrobat X Proを、製品版をそのまま購入した場合、50,000円ほど。
これが、アップグレードの場合、25,000円ほどで済みます。

ただ、このアップグレード価格は、Pro版でもStandard版でも、25,000円ほどというアップグレード価格は変わらず、Pro版を利用しているユーザーからは不満が出たりも。

参考リンク:
Acrobat X Pro / アップグレードガイド
アドビサポートより)

もちろん、製品版購入には、高い分だけ大きな利点もあって、旧バージョン含め、Acrobat本体を利用出来るPCの数が単純に増えます。

これは意外と大事なことで、Acrobat Readerをpdfリーダーとして使うのではなく、表示設定を細やかに自分好みにした上で、Acrobat自体をリーダーとして使いたいという層には需要があったりも。
(そうはいっても、バージョンごとでの差異のため、自然と限界は生じますが・・・)

では管理人はどうするかというと、今のところ、今月中旬までのAcrobat Pro Xの製品版購入に傾いています。

ただ、今回の管理人の場合は、何かあった時のため(?)にライセンス的にもすぐ使える古い環境も残しておきたいという、ある種の保険・・・というよりも、わがままに近いものですし、さらに言うと、この7の他にも、スキャナなど周辺機器に添付されてきたAcrobat Standardバンドル版が8と9そろって、未開封で使われないまま手元にあるというやや特殊な事情も大きかったりします。

そういったわけで、常識的な判断からすると、今後アップグレードパスの消滅するバージョンからのアップグレードが正解となるはず。

実際問題、今回のような判断をした管理人でも、アップグレード対象のソフトウェアがPhotoshop CSシリーズであるのなら、お得でソフトウェアライセンスの延命が可能なアップグレードの方を素直に選びます

ただ、こうやって、定期的に、Adobeさんのソフトウェアを更新するためにアップグレード料金(通称Adobe税)を支払うたびに思うのが、Adobeさんの販売戦略のうまさ。

大判振る舞いするべきところでは大判振る舞いして、それでいて、きっちり絞るところは心得ている感じがしてなりません。

というのも、学生や教員、研究機関職員などに積極的にアカデミック版を提供することで、このソフトウェア導入への門戸を広げています。そして、その価格は、正規版購入者が正直泣きたくなるような価格差。
3分の1とか、そういう冗談みたいな価格はやめてほしいと思うくらいです。
 (とはいえ、このお得なアカデミック版は、アップグレードについては、罠と呼べる部分がないわけではないのですが、それはまた別の話。)

とにかく、Adobe製品を使うユーザー数増加に、このアカデミック版が大きな影響を与えていることは間違いないです。


また、新規需要を大きく生み出すという点では、機能制限がない期間限定の30日試用版を、簡単なユーザー登録で無料提供していることも大きいはずです。

この太っ腹な(おおざっぱな)試用版提供によって、実際に革新的な機能を目の当たりにしたユーザーが、新しいバージョンを思う存分使いたいと思い、 Adobe税を自ら進んで支払うわけですから。

かく言う管理人もその口・・・。

でも、こうやってみてくると、Adobeさんでは当たり前のフル機能での試用版利用ですが、ソフトウェア業界で、それが一般的かというと、そうでもありません。

管理人が最近、真剣に欲しい!と悩んだソフトウェアでも、フル機能での試用版が利用できず、購入する場合は、かなりのギャンブルになるような製品もやはり存在しています。
国内に代理店のないソフトウェアのダウンロード販売中心のソフトウェアベンダーは 、とくにその傾向が強いようですね。

参考リンク:
VirtualRig™Studio 試用版・Lite版・Pro版のスペックの違い、価格等について
VirtualRig™Studioさんより)

特にこのVirtualRig Studioという画像編集ソフトウェアの場合、試用版、Lite版、Pro版で扱えるデータ形式、画素数が異なり、実機での厳密な検証が不可能。

試用版では、透かしなんて、もう好きなだけ入れてくれていいから、それ以外の大事な制限は解除してと叫びたいくらいですね。

というわけで、形のない、それでいて便利なソフトウェアだからこそ、購入時の悩みは尽きないものです。



最近よく読まれている今月の記事: 
リアル小売は相手じゃなかった。Amazon Javariに見る、あらゆるネット小売駆逐の次なる一手

2011年1月の人気記事・おすすめ記事+αのまとめ 

音楽好きならほぼ100%笑顔になれる一番冴えた5000円札の使い方(今ならお釣りも付きます!)

0 件のコメント:

コメントを投稿