コンラッドやヒルトンなどヒルトン系のホテルに宿泊したポイントの主な使い道といえば、何と言っても特典宿泊。
この特典宿泊は、そのホテルで最も安価な部屋を予約するスタンダードルーム特典(STANDARD ROOM REWARD)とエグゼクティブルームやスイートなどより上位の部屋を予約するプレミアムルーム特典(PREMIUM ROOM REWARDS)の2種類に分けられます。
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特に、ポイントでエグゼクティブルームやスイートに宿泊できるなら、プレミアムルーム特典には人気が集まりそうなものですが、実はあまり評判の良くない特典としても評判。
なぜなら、スタンダードルーム特典と比べて、お得度が低くなってしまうホテルが多いからです。
具体例として、ヒルトン東京さんで6つのカテゴリーの部屋それぞれで、
- 税やサービス料を含んだ総額料金(会員割引料金)
- 特典宿泊に必要なポイント数
- 総額をポイント数で割った1ポイントの価値
税サ込 会員割引料金 | 必要 ポイント数 | 1ポイントの 価値 | |
ヒルトンルーム | 37,097円 | 60,000 | 約0.62円 |
デラックスルーム | 42,780円 | 95,000 | 約0.45円 |
エグゼクティブルーム | 51,066円 | 113,000 | 約0.45円 |
ジュニアスイート | 59,589円 | 132,000 | 約0.45円 |
シティースイート | 65,508円 | 145,000 | 約0.45円 |
タワースイート | 90,368円 | 201,000 | 約0.45円 |
この表を見てみると、スタンダードルーム特典で予約可能なヒルトンルームが1ポイント=約0.62円と最もお得な一方、デラックスルーム以上のプレミアムルーム特典で予約可能な上位の部屋はいずれも約0.45円となっていて、たくさんのポイントが必要にも関わらず、お得度は低下しています。
このあたりは、同じ特典利用でも、上位にあたるファーストクラスやビジネスクラスを予約した時の方が下位のエコノミークラスを予約した時よりもお得になるマイルを利用した特典航空券と意外なまでに正反対で好対照なのは面白いですね。
ちなみに、上で比べた料金や必要ポイント数は、直近一年間でヒルトン東京さんが最も安価な宿泊料金を提示している日を採用したもので、実はポイントの価値基準ではプレミアムルーム特典に最も有利な条件。
そこで、稼働率が上昇し、宿泊料金が全体的に上昇している日を同じようにまとめてみたのが下の表。
税サ込 会員割引料金 | 必要 ポイント数 | 1ポイントの 価値 | |
ヒルトンルーム | 49,094円 | 60,000 | 約0.82円 |
デラックスルーム | 54,659円 | 159,000 | 約0.34円 |
エグゼクティブルーム | 62,775円 | 183,000 | 約0.34円 |
ジュニアスイート | 71,122円 | 207,000 | 約0.34円 |
シティースイート | 76,919円 | 224,000 | 約0.34円 |
タワースイート | 101,266円 | 295,000 | 約0.34円 |
この結果からは、繁忙期で宿泊料金が高くなるとスタンダードルーム特典はお得度が上昇する一方で、プレミアムルーム特典に至っては1ポイントの価値は悲しいくらいさらに低下してしまうことが分かります。
せっかくプレミアムルーム特典を利用するなら、繁忙期はできるだけ避けたほうが良さそうですね。
では、管理人宅が全くプレミアムルーム特典を利用する機会がないのかというと、実はそうではありません。
というのも、プレミアムルーム特典の1ポイントあたりの価値はホテル側が自由に決めることができるため、特に海外では、スタンダードルーム特典と変わらない1ポイントの価値で利用できるホテルも意外に多く存在しているからです。
例えば、上の画像にある、管理人がミラノを訪れる時に繰り返し利用しているヒルトンミラノさんもその1つ。
こうしたホテルの場合、ポイントでの特典宿泊でも、1ポイントの価値を気にすることなく、好きなカテゴリの部屋を自由に予約できるため、ポイントの使い道としてとても気に入っています。
また、 あまり活躍する機会は多いとは思えないものの、スタンダードルーム特典にはないプレミアムルーム特典だけに隠されたメリットがあります。
それは3人での利用でも、人数追加料金とエキストラベッド料金が現地のホテルで追加請求されないこと。
というのも、スタンダードルーム特典での予約は、一部の例外を除いた国内のホテルを中心に、大人2人での予約でも、大人3人での予約でも、必要ポイント数に差がなく、3人での予約が最もお得と考えてしまう可能性もあるのですが、実際にホテルを訪れた時には、エキストラベッドの利用の有無に関係なく請求される人数追加料金と、エキストラベッド利用時に請求されるエキストラベッド料金の追加請求が待っています。
一方、プレミアムルーム特典の予約では、大人3人が1つの部屋に宿泊する時にエキストラベッドを利用しても人数追加料金とエキストラベッド料金の負担はポイントの支払いでカバーされ、ホテルでの追加支払いは不要。
そのため、1部屋に大人3人での宿泊を予定している時には、予約時に宿泊コストを確定してしまう目的で、あえてプレミアムルーム特典を利用するのも検討する価値はあるはず。
また、ダイヤモンド会員と一緒の滞在でも、ラウンジアクセスの付与は基本的に同伴者1名までに制限されていますから、3人目のラウンジアクセス目的で、チェックイン時のアップグレードに左右されることのないエグゼクティブフロアの部屋を予約時からの確保しておくのも、おすすめなプレミアムルーム特典の使い方の1つです。
もちろん、国内のヒルトン系のホテルでは、全体的にプレミアムルーム特典利用時の1ポイントの価値がかなり厳しく制限されていること、そして有償での宿泊時のみ活用可能な、20%以上の割引料金で宿泊できるヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパン(HPCJ)の特典が強力過ぎて、特典宿泊自体が海外のホテルでの利用に比べてかなり不利になることが多いのは間違いありません。
そのことが管理人宅でも、国内のホテルでのポイント利用した特典宿泊の機会が極端に少なく、利用するとしても、繁忙期のスタンダードルーム特典での活用に限られる理由になっています。
全体的なイメージとしては、HPCJ特典の使える国内のホテルでは有償で泊まってポイントを蓄え、HPCJ特典の利用できない海外のホテルの滞在ではコツコツ蓄えたポイントを大放出してお得に宿泊するという形ですね。
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