2017年6月27日火曜日

JAL特典航空券だからできる燃油サーチャージのプチ節約テクニック


今の時期に国際線航空券の予約や発券を行う場合、負担が必要になる燃油サーチャージ。

その燃油サーチャージの金額は常に普遍ということはなく、JAL国際線特典航空券限定でちょっとだけ節約する裏技が用意されています。

それが、片道発券

具体的には、仮に東京-香港の往復をJAL国際線特典航空券で予約する場合、
東京-香港-東京
という単純往復1冊ではなく、
東京-香港
香港-東京
という片道ずつの2冊を合わせて、セットとして往復予約にするという方法です。

こうすると、今回の具体例では、燃油サーチャージと空港税の合計は、
単純往復: 9,230円
片道セット:4,070円+4,660円=8,730円
というように、500円ほど片道セットの方が安くなります。

通常のチケット購入では、割高になる片道に対して、様々な割引が適用される往復の方がお得になるケースが多いため、この結果を意外に感じる方も多いはず。

しかし、これは決して間違いではなく、正常な計算結果です。

というのも、
東京-香港-東京
という単純往復の航空券は、日本発の航空券ですが、
東京-香港
香港-東京
という片道セットの航空券の場合、
東京-香港(日本発)
香港-東京(海外発)
という2種類の航空券の組み合わせになっていて、この中でも海外発の航空券の存在がこうした不思議な現象の根本的な原因。

なぜなら、JALさんの国際線特典航空券の燃油サーチャージは、日本発は円建て、海外発はUSD建てで通貨が異なるのはもちろん、日本円換算で比べた時の金額も大きく異なるからです。

それをまとめたのが下の表。


日本発 海外発
韓国・極東ロシア 300円 USD 2
中国・台湾・香港 1,500円 USD 6
グアム・フィリピン・パラオ
ベトナム
2,000円 USD 12
タイ・シンガポール・マレーシア 3,000円 USD 18
インドネシア・インド
スリランカ・ハワイ
4,000円 USD 25
北米・欧州・中東
オセアニア
7,000円 USD 43

参考リンク:
国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内(日本発)
国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内(海外発)
JALさんより)


円安方向に目一杯考えても、かなり非現実的な1ドル=120円でさえ、すべての目的地で海外発の燃油サーチャージがお得で安価な価格設定になっています。

つまり、片道ずつの予約で、往路か復路のどちらか一方だけ、お得な海外発の燃油サーチャージが適用されると、往路も復路も割高な日本発の燃油サーチャージが適用される単純往復よりも安価になるということですね。

ちなみに、こうした片道セットの活用で、最もメリットがあるのはやはり、燃油サーチャージの金額自体が高い北米・欧州・中東・オセアニアといった目的地。

この場合、数千円の違いになるにも関わらず、手間の違いはほんのちょっとしたものですから、管理人自身、プチ節約のために往復予約ではなく片道予約のセットを選ぶこともあります。


ただし、こうした片道セットが優遇される不思議な状況がいつまでも続くわけではありません。

なぜなら、2017年8月1日以降は日本発の燃油サーチャージは値下げされる一方で、海外発の燃油サーチャージは据え置きのため、単純往復での予約が最もお得になるからです。

それをまとめたのが下の表。


日本発 海外発
韓国・極東ロシア 200円 USD 2
中国・台湾・香港 500円 USD 6
グアム・フィリピン・パラオ
ベトナム
1,000円 USD 12
タイ・シンガポール・マレーシア 1,500円 USD 18
インドネシア・インド
スリランカ・ハワイ
2,000円 USD 25
北米・欧州・中東
オセアニア
3,500円 USD 43

今は円高方向に目一杯考えても、かなり非現実的な1ドル=100円でさえ、すべての目的地で日本発の燃油サーチャージがお得または同等というかなり安価な価格設定になっています。

その結果、日本発の燃油サーチャージが値下げされる8月以降は片道セットでの予約に金額面でのお得度面に魅力はありません。


また、片道セットでの予約の場合、キャンセル時に必要な払い戻し手数料が航空券2冊分の6,200円が必要になってしまうことも要注意。

その点、単純往復の場合は、1冊分の3,100円で済みます。

つまり、キャンセルによる払い戻しが必要になった時、片道セットでの予約では、燃油サーチャージのお得分があっさり消え去ってしまうだけの払い戻し手数料負担が増えてしまうリスクもありますね。

参考リンク:
未使用特典の払い戻しサービス
JALさんより)


また、空席に余裕がない場合には、片道ずつ予約している間に、肝心の席が埋まってしまう満席リスクもありますから、満席の心配な繁忙期の争奪戦などの時には、元々活用の選択肢にすら入りません。

これ以外にも単純往復と片道セットの間の細かな違いはあるのですが、やはり特に注意しなくてはいけないのは、2017年8月1日以降のお得度と、キャンセル時の手数料負担リスク、満席リスクの3つ。

実際、管理人宅でも、
空席に余裕があって、遠くの目的地行きの、キャンセルの心配がほぼ完全にない予約
という、かなり限られた条件の予約でしか利用する機会はないとは言え、それらの条件さえ合えば、ちょっとした一手間で確実にプチ節約が実行できるちょっとしたテクニックの1つとして気に入っています。

しかも、片道での予約が積極的に利用できるJAL国際線航空券だからこそ利用できる裏技的なテクニックですから、覚えておいても損はないと思いますよ。





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