最近、知人と話しているときに話題になったのが、とある百貨店の友の会積立について。
月々、銀行口座から引き落としを行い、規定の年月が経過した後に、数%のボーナスを追加した上で、商品券として受け取れるという一般的なものです。
目に止まった理由はというと、どうやら還元率が銀行預金の金利よりは良いから考えているようでした。
さて、実はこういった制度があるのは、百貨店業界だけではありません。
航空会社にも旅行積立という名称で存在します。
管理人自身、マイルの活用同様、うまく使えないか考えたことがありました。
今回は、航空会社の旅行積立についてちょっと詳しく見ていきましょう。
参考リンク:
JAL旅行積立
(JALさんホームページより)
ANA旅行積立
(ANAさんホームページより)
詳しくはリンク先を見ていただけると良いのですが、申し込み方法やキャンペーン、継続期間によっても異なるとはいえ、利率をそれぞれ見ると
JALさんは2.5~3%
ANAさんは2.25~3%
と、確かに銀行預金よりはお得に思えます。
管理人注:
上記のリンク先では、契約開始からの6ヶ月のみをキャンペーン期間として、高利率(6%)と 表示している箇所も見られますが、年率に換算すると3%であり、管理人としては、誤解を招く不誠実な表示と考えているため、年利換算の3%の表示を記事中で採用しています。
ただ、ちょっと考えてほしいことがあります。
というのも、銀行預金で年利を計算するとき、満期に返ってくるものは、もちろん現金です。
では、旅行積立はというと、使い道が大きく制限された航空会社用の商品券が返ってくるのみ。
そして、忘れてはいけないのが、商品券で旅行代金等を支払うということは、本来、クレジットカード等で支払ったときに得られたはずの、クレジットカードポイントは得られないことになります。
管理人追記:
2012年8月29日現在、JALさんもANAさんもWEBからの申し込みとJALカードあるいはANAカード限定でのクレジットカード払いが認められています。
そのため、以下の計算でのクレジットカード分の還元率減少は必須の条件ではなくなりました。
また、ANAさんについては、記事作成の2011年時点でもANAカードでの支払いは可能になっており、正確にはANAカード還元分を考えるべきケースをも除外してしまったことをお詫びして、訂正させて頂きたいと思います。
以上、謹んで追記させて頂きます。
コメント欄でのご指摘ありがとうございました。
最近のクレジットカードのポイント還元率は1%が当たり前のように提供されていますから、この時点で、旅行積立の利率から1%引き算をしなくてはならず、
JALさんは1.5~2%
ANAさんは1.25~2%
とさらにメリットは減ってしまいます。
管理人が日頃愛用しているJALカードですら、100円で1マイル。仮に1マイルを2円と考えると、2%還元。
(ショッピングマイルプレミアム適用時。ANAカードもほぼ同等です)
管理人作成のJALカード参考記事:ショッピングマイルについても解説してます
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この時点でクレジットカード利用と比べると
JALさんは0.5~1%
ANAさんは0.25~1%
と、当初より、かなり小さいメリットになってしまいます。
管理人注:
2012年8月29日現在、JALカードあるいはANAカードを利用して旅行積立を行った場合、
JALさんは2.5~3%
ANAさんは2.25~3%
の還元率と考えて問題はありません。
さらに、ここで落ち着いてちょっと距離を置いてみましょう。
年利換算というような金融商品のような言葉を聞くと、確かに仮に1%程の利率であってもまだマシじゃないかと考えることもありえます。
しかし、良く考えてみてください。
先程も記載したとおり、旅行積立は満期時お金が返ってくるわけではありません。
返ってくるのは旅行券、つまり商品です。
これが家電量販店さんのようにポイントというような形なら分かりやすいと思うのですが、実は旅行積立自体も、おおまかな全体像は
家電量販店さんのポイントを毎月コツコツ購入しているのと同じです。そして、ボーナスポイントとして得られるのは購入の1%分。
率直な感想を言うと、家電量販店さんでこうした積立サービスを行ったからといって、管理人は申し込もうとは思いません。少なくともボーナスポイントが10%以上などではなく、1%ほどという条件では。
そう考えていくと、管理人としては、旅行積立というサービスを、金融商品としてお得!と考えて申し込むのはおすすめできません。
では、百貨店の友の会積立や航空会社の旅行積立は無意味かというと、それはちょっと違います。
というのも、最初から銀行口座から引落して、生活口座から分けて管理してしまう積立は、お金を貯める最高の方法だからです。
積立という形を取っているという意味で、百貨店の友の会積立や航空会社の旅行積立を無意味とは言いません。
また、順調に増えていく旅行のための積立金額が増えていく様子を見るのも、確かに楽しいものでしょう。
ただ、あらかじめ決めた目的のために積み立てるということなら、通常の銀行口座で、現金の形で積み立てて、それを原資にクレジットカードで旅行代金を支払うということを管理人としてはおすすめしたいと思います。
さらに、現金での積立なら、何らかの急にお金が必要な時にも解約することで、現金を用意できますが、旅行積立の解約では、商品券が返ってくるばかりで、それが不可能ですから。
参考リンク:
JAL旅行積立Q&A
(JALさんホームページより)
ANA旅行積立Q&A
(ANAさんホームページより)
そういった意味でも、顧客側に制約が多すぎて使いにくいサービスと言ってもいいと思います。
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ANAにせよJALにせよ、提携クレジットカード持ってるなら、「Web申し込みであれば、旅行積立そのものをクレジットカードで払うことができ、その場合でもクレジットカードのポイントはつく」のではありませんでしたっけ?
返信削除某JALユーザさん
削除コメントをいただきありがとうございます。
ご指摘の通り、JALさん、ANAさん共に、クレジットカードでの支払いが可能な制度になっています。
JALさんについては2012年になってからJALカードの利用が可能になっていましたが、ANAさんについては、記事作成の2011年時点でもANAカードでの支払いは可能になっており、本来はANAカード還元分を考えるべきところを誤って除外してしまったことをお詫びし、訂正させて頂きます。
今回のコメント、ありがとうございました。
管理人@スタ好き