2012年3月19日月曜日

数年前のWindows XPノートPCにSSDを搭載時の設定と注意点 その3SSD対策のXP設定編


前回までの記事で、ハードディスクからSSDへの換装と、SSDのアライメント調整、さらにはクリーンインストールが終了しました。

今回はいよいよ、SSD上でWindows XPを利用していくための設定をひとつずつ行なっていきます。


さて、ここでSSD対策の設定といっても、管理人が実際に行ったものはそれほど多くありません。その合計は4つ

具体的には
1、システムの復元を無効にする
2、ページングファイルをなしにする
3、RAMDISK上にTEMPフォルダを設定する 
4、自動デフラグを停止する
といったものが挙げられます。

それでは1つずつ見ていきましょう。

1つめのシステムの復元の無効は、復元ポイント作成のためにSSDの容量が使用をされることを防ぐために行います。

もちろん、システムの復元は頻繁に復元ポイントを作成して管理するのであれば、有効な手段ですが、その一方でSSDの容量は少なく、可能な限り有効利用したいものです。
そのため、管理人としては定期的にOSを含めたバックアップを行い、 そのデータはSSDではなく、他の外付けハードディスクに保管することをお勧めしたいと思います。

設定の方法としては
「スタート」→「設定」→「コントロールパネル」→「システム」→「システムの復元」→「システムの復元を無効にする」にチェック
という手順になります。


2つめのページングファイルをなしにすることは、SSDへのアクセスを減らし、より高速なメモリを主に有効利用する意味でも重要な設定です。

ただし、注意点があります。それは、メモリ搭載量が十分な時のみ、ページングファイルをなしにすることが可能だということです。
逆に、メモリ搭載量が少ないのにもかかわらず、ページングファイルをなしにしてしまうと、いきなりOS自体がフリーズしてしまい、データ保存ができないまま、ソフトウェアを強制終了しなくてはならないなど、トラブルの原因となってしまいます。
この点だけは、利用するPCのメモリ搭載量と、実際に利用するメモリ量との関係を考えながら設定を行う必要があります。

設定の方法としては、
「スタート」→「設定」→「コントロールパネル」→「システム」→「詳細設定」→「パフォーマンス」の「設定」→「詳細設定」→「仮想メモリ」の「変更」→「ページング ファイルなし」をチェック→「OK」をクリック
という手順になります。


3つめのRAMDISK上にTEMPフォルダを設定を行うことは、新たにソフトウェアを追加する必要が生じるため、難易度は少し高いものになります。

管理人としては、使いやすさからDataram RAMDiskさんのRAMDISKソフトを利用しています。

参考リンク:
RAMDiskダウンロード
Dataram RAMDiskさんより)

管理人作成の関連記事:
64Bit対応を確かめるというのは口実?メモリが安すぎたので管理人もデスクトップPCを購入してみた


ただし、 Dataram RAMDiskさんのRAMDISKソフトは英語での設定になるため、それがネックになる場合はERAM for Windowsやなどの日本語対応がなされているRAMDISKソフトウェアを利用するという選択肢も存在しています。

参考リンク:
ERAM for Windows95/98/Me
えらー15の小屋さんより)


また、RAMDISKソフトウェアの中には、フォルダやファイルをPC起動時にRAMDISK上に書きだす機能も搭載されているものもあるため、そういったソフトウェアを利用する場合、TEMPフォルダやTemporary Internet Filesフォルダの作成なども簡単に行えます。

ちなみに、管理人の場合は、そうやって作成したRAMDISK上にFirefoxを始めとした速度を重視したいソフトウェアや起動が遅いソフトウェアをインストールし、その状態を保存するようにしながら利用中。

RAMDISK上でTEMPフォルダを作成する方法としては大きく分けて
・RAMDISKを開いた上で「右クリック」→「新規作成」→「フォルダ」→作成したフォルダ名を「TEMP」という名前に変える→RAMDISKソフトでその状態を保存する方法
・ERAMのように設定から自動的に作成するようにする方法
2通り
この辺りの設定は、利用するRAMDISKソフトウェアによって異なるため、多少注意が必要となるでしょう。


RAMDISK上にTEMPフォルダの作成を終えた後は、OSのTEMPフォルダの場所設定を変更することにします。

設定の方法としては
「スタート」→「設定」→「コントロールパネル」→「システム」→「詳細設定」→「環境変数」→「ユーザー環境変数」の「TEMP」を選択→「編集」をクリック→「変数値」の値をRAMDISK上に作成したTEMPフォルダの場所に設定→「TMP」についても「TEMP」と全く同様に設定する→「システム環境変数」の「TEMP」と「TMP」も同様に設定する→「OK」をクリック
という手順になります。

管理人注:
つまり合計4箇所の変数値をすべてRAMDISK上のTEMPフォルダの場所に書き換えることになります。

これらの作業によって、Windowsが行う様々な作業の一時的なデータ置き場として、SSD上のTEMPフォルダが利用されるのではなく、より高速で、SSDとは異なりデータの書き換えで消耗することのないRAMDISK上のTEMPフォルダが利用されることになります。


 4つめの自動デフラグを停止することによって、OSが自動的に行うデフラグが行われることはなくなり、SSDへの書き込みによる負荷は減少することになります。

ただし、この設定は決して必須といえるものではなく、さらに、レジストリの設定変更を必要とするため、少々危険を伴います。また、設定作業自体も手間が必要です。

そのため、少しでも不安を感じる場合は、この設定変更は行わないというのも悪くはない選択肢と言えます。


さて、実際に行うことはレジストリ上の2つの値を変更するというもの。

参考リンク:
 ディスク最適化を無効にする
日本マイクロソフトさんより)


設定の方法としては
「スタート」→「ファイル名を指定して実行」→「regedit」と入力して「OK」をクリック→「HKEY_LOCAL_MACHINE」→「SOFTWARE」→「Microsoft」→「Dfrg」→「BootOptimizeFunction」→「Enable」を右クリック→「修正」→「値のデータ」を「N」へ変更→同様に「HKEY_LOCAL_MACHINE」→「SOFTWARE」→「Microsoft」→「Windows」→「CurrentVersion」→「OptimalLayout」→空いているところ右クリック→「新規」→「DWORD値」をクリック→「EnableAutoLayout」と入力して 「Enterキー」を押す → 「EnableAutoLayout」 を右クリック→「修正」→ 「値のデータ」を「0」へ変更 →「レジストリエディタ」を閉じる
という手順になります。

レジストリに関する設定変更ですから焦らず落ち着いて、確認しながら行うべきでしょう。



以上で、SSD対策のWindows XP設定は終了しました。


もちろん、この他にもSSDを利用する上で行うべきとされる設定は存在するのですが、その多くは書き換え回数増加によってSSDの寿命が短くなることを恐れたものです。

そのため、今回管理人が選択したSSD、 AGT3-25SAT3-60Gをはじめ、最近販売されている、ある程度以上の容量を持ったSSDの場合、書き換え回数に対する耐久度も十分高くなっていると考え、寿命対策の設定はそれほど重視しないことに。

さて、この後は、通常の設定として、Windows XP Service Pack 3の適応やウィルス対策ソフトやファイアウォールのインストールなどをオフライン環境で行なうことにしました。

ちなみに、 Service Pack 3自体もあらかじめ他のPCでダウンロードし、それを利用することで、オフライン環境でも Service Pack 3の適応は可能になります。

参考リンク:
Windows XP SP3 スタンドアロン版をダウンロードする
日本マイクロソフトさんより)


それらのセキュリティー関連の設定が終了した後で、インターネットに接続し、Windows Updateやネットワークでのアクティベーションが必要なソフト、さらにはインストールしたいソフトウェアの最新版を入手したりするなどするべきでしょう。


という形でSSDの数年前のノートPCへの換装と、SSD対策のWindows XP設定は完了しました。

実際に完成したSSD搭載のWindows XP搭載のノートPCの使用感はというとなかなか快適です。
次回以降はその使用感や実際に使用して管理人が感じたことなどを記事にしたいと思います。

管理人おすすめのサブPCパワーアップ用途SSD購入先リンク:




今までに管理人が作成したSSD、AGT3-25SAT3-60G関連の記事:
性能より価格優先の貴重な用途?数年前のノートPC用に安価なSSD、AGT3-25SAT3-60Gを選んでみた

管理人がメイン利用のデスクトップPCにSSDを搭載しなかった理由~AGT3-25SAT3-60Gレビュー~

数年前のWindows XPノートPCにSSDを搭載時の設定と注意点 その1 SSDへの換装作業編

数年前のWindows XPノートPCにSSDを搭載時の設定と注意点 その2クリーンインストール編

追記:続きの記事を書きました
数年前のWindows XPノートPCへの安価なSSD搭載は残念な投資となったのか?~AGT3-25SAT3-60Gレビュー~


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