スタンプカードが好きなんですっ！: 管理人が出版社による電子書籍化に大きく期待をしない理由

2012年2月6日月曜日

管理人が出版社による電子書籍化に大きく期待をしない理由

今現在、大型裁断機とドキュメントスキャナを利用して、電子書籍での読書生活を楽しんでいる管理人ですが、実は出版社さんによる電子書籍販売にはそれほど期待していません。

もちろん、販売手法や販売価格、さらにはせっかく購入した電子書籍が今後も読むことが可能なのかということも不透明だということも、大きな理由の一つですが、それ以上に、出版社さんが販売する電子書籍と比較した時に、ユーザー自身が紙の書籍から作り出す自炊電子書籍に優れていると考える理由が主なもので３つ存在すると考えるからです。

１、自炊電子書籍はデバイスの制限を受けない

一般的に自炊電子書籍を作成するとPDFで運用することになります。また、このPDFは実際にはスキャンしたJPEGファイルをPDFとして束ねたものなので、簡単に複数のJPEGファイルに戻してしまうことは簡単です。

もちろん、コピーや実際の利用に制限を加えるDRMなども存在していません。
そのため、専用のソフトウェアをインストールすることなく、PDFやJPEGを扱うことのできるデバイスであればほぼすべてのデバイスでの自炊電子書籍データの利用が可能です。

これはどういう意味を持つかというと、iPadやメジャーなAndroidタブレットではなくとも、例えば、管理人も愛用している TAXANさんのMeopadでも電子書籍を楽しめるということにつながります。

しかし、その一方で、出版社さんが提供する電子書籍の場合、専用ソフトのインストールすら対応していない機種では全く利用できません。

安価であったり、あまりに特殊な仕様だったりして、最終的に投げ売りとなってしまうような機種でも電子書籍を楽しめるということは、自炊電子書籍の意外に忘れ去られているメリットの一つでしょう。

２、紙の書籍では考えられない利用が自炊電子書籍では可能になる

自炊電子書籍のメリットの一つに自由な利用方法があります。

例えば、PC画面上で同一の書籍を同時に表示することも可能になります。
これを行うことで、同じ書籍の別の記載箇所を参照しながら、今現在読み進めている部分をさらに理解していくということも可能になるため、管理人が頻繁に行う学習を行うときの読書形態の一つです。

また、今では非効率であることから少なくなっていると予想しますが、問題集などで別冊解答が存在せず、巻末に解答が存在している場合などは、大変助かる機能といえるかもしれません。

さらには、PDFファイルとして扱うことで、自炊電子書籍データから不要なページを取り除くなどして、次回閲覧する時の時間短縮効果や、ノート作成の手段としても扱うことが可能になります。

その一方で、出版社さんが提供する電子書籍の場合、同様のことを望むには、複製をリスクとして戦わなくてはならない出版社さんの立場上、すべての電子書籍に同様の自由度を求めるのは難しいというのが現実でしょう。

３、現在の国内電子書籍の価格を考えると紙の本はお買い得

紙の書籍と電子書籍の価格差を考えた時、管理人の本音としては、電子書籍は高いと感じます。

しかし、自炊電子書籍として利用できることの利便性を考えた場合、逆に紙の書籍が少しお得なのだと考えるようになりました。

自炊電子書籍を前提に考えた場合、少なくとも以前の、通常の本の形で読む以外に選択肢がなかった時代よりも活用しやすくなっているわけですから、紙の書籍としてのお得度は高まったと感じています。

もちろん、紙の書籍としてそのまま使う場合は、お得度に変化はないと考えるべきでしょう。あくまで、自炊電子書籍として利用可能なユーザー限定のお買い得度です。

こうして順番に考えていくと、今の自炊電子書籍環境よりも優れた利用環境を与えてくれると思えない出版社さんの電子書籍には期待できない、期待しないという結論になりました。

とはいえ、管理人がこのような結論を得ることが可能なのも、管理人の手元に裁断機とドキュメントスキャナの両方が揃っているということも大きいでしょう。

また、紙の書籍を購入後、そのまま、裁断とスキャン、文字認識を実行。それをデバイスと保存用のハードディスクにバックアップするまでの一連の流れについても、今までの試行錯誤の結果、十分な効率化が果たされたことの影響も大きいと言えます。

そういった意味では、自炊電子書籍を使いたいという方に、大きな出費と試行錯誤に必要な時間的な負担なく、自炊電子書籍のメリットを得られるような仕組みやサービスが存在することが一番なのですが、今の現状を見ていると、なかなか難しいというのが残念ですね。

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