2012年2月17日金曜日

特典航空券ユーザーには大きな恩恵はなし?2013年JALヘルシンキ便開設からこれからのマイルを考える

管理人もコツコツマイルを貯めている、JALさんですが、最近、少々気になる2012年度から2016年度に渡る中期経営計画を発表しました。


JALマイルを貯めている管理人の立場からは、気になる点として、
・高収益化を目指すこと
・サンディエゴ(アメリカ)、ヘルシンキ(フィンランド)の合計2路線の開設
が挙げられます。

参考リンク:
JALグループ 2012~2016年度 中期経営計画を策定
成田-サンディエゴ線 成田―ヘルシンキ線の新規開設について
JALさんより)


まず、高収益化を目指すということは、サービス面での締め付けが厳しいものになることが予想されるため、これは特典航空券ユーザーだけではなく、有料航空券を利用するユーザーも、マイル還元率などの点で、メリットを享受できる場面は減るかもしれません。

また、ほとんど経営的なメリットの無い特典航空券については、より一層あからさまなまでのサービス低減は確実なものとなるでしょう。

実際、特典航空券の取得時のJALカード割引は2012年度は大きく減少することがすでに発表されており、このJALカード割引の改悪も、 2012年度から2016年度の中期経営計画上の既定路線だったと考えるとなるほどと思えるものになっています。

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また、新しく開設される路線の中でも、特に北欧フィンランドのヘルシンキへの新規路線開設については、これからのJALさんの経営戦略を占う上で、重要なものが見え隠れしているというのが、管理人の感想です。

というのも、今後JALさんは長距離路線については、ハブ空港への運行を主体にし、直行便の維持は、よほど収益を見込める路線だけに限るという戦略を徹底してくると管理人は、考えているからです。

実際、JALさん自身もヘルシンキ空港のハブ空港としての利便性と、加えて、 ヘルシンキを拠点とし、同じ航空アライアンスに所属しているフィンエア(フィンランド航空)さんとの連携の容易さをプレスリリース上でも大きくアピールしています。

確かに、今回路線が新規開設されるヘルシンキは日本などアジア方面からヨーロッパへ向かう際の最短経路上に位置するため、そこを航空機乗り換えを行う際のハブ空港として利用することは、効率化の面でも、意外に優れている方法です。

日本国内からのヨーロッパ方面に向かう際のハブ空港として利用された経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。


また、ヘルシンキ空港へJALさんによる運航便で降り立った後は、同じアライアンスのフィンエアーさんで、ヨーロッパを含めた各地に移動するというのは、全旅程を一括して購入可能になるなどのチケット購入時の利便性や、乗り継ぎ時の時間配分への工夫などの効率を高める上では、有効な手段になることは間違いありません。

ただし、こうした恩恵を大きく受けることができるのは、通常の有料航空券を利用するユーザーのみです。

逆に特典航空券ユーザーは、目的地までの直行便利用時に比べ、ハブ空港までの便を利用することは、さらなる移動を自費で支払う機会が増えることにつながります。


確かに管理人自身も、特典航空券を利用した旅行では、easyJetさんなどの格安航空会社(LCC)を活用します。

しかし、これはフランスからイタリア、イタリアからドイツと言うように、第一目的地から第二目的地、さらに第二目的地から第三目的地といったように、目的地間の移動に利用しているのが実際です。

こういったケースとは全く異なり、ハブ空港までの特典航空券を利用した旅行の場合は、さらにハブ空港から第一目的地までのLCCの利用が必要になるため、実質的な負担額は増える傾向になるはず。

また、管理人の予想ですが、今現在イギリス、フランス、ドイツの3路線が残されているヨーロッパ路線も、今後はさらなる縮小が行われ、フランスの1路線が残るのみになるといったこともありえると考えるようになりました。

フランスに降り立った後は、フィンエアーさん同様、JALさんと同じアライアンスに加盟しているエールフランスさんでヨーロッパ各地に移動することができるわけですから。


こうして様々な要素から、いろいろと考えるほど、効率的なJALマイル活用は厳しくなってくるのが確実なものに思えてきました。

とはいえ、JALマイルを辞めて、ANAさんへ軸足を移すかというと、ANAさんもJALさんと様々な場面でサービス面での横並びを維持してきた経緯がありますから、ANAさんだけの優れたサービスを期待するのは難しいでしょう。

また、今後はLCCの国内での活動も活発になり、それは確実に、JALさんやANAさんの収益を削ることになるはずです。

そういったことを考えると、中長期的にはマイルと特典航空券のお得度は減少を続けるのは変わることがない事実と言えるのと同時に、マイルを貯めるという楽しみ自体、ある程度の段階で身を引く必要がでてくるのも仕方のないことなのかもしれません。



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