2012年2月16日木曜日

電子書籍自炊に必要なのはAcrobat X ProとAcrobat X Standardのどちらなのか



少し前のことですが、電子書籍自炊を行なっている管理人の友人との間で盛り上がった話題がありました。

それは、文字認識に利用する場合、Adobe Acrobatはどの製品を利用すべきなのかということ。


というのも、現状Acrobatには性質の異なる3つの製品が存在しています。

購入時の費用負担の軽いものから順番に
・Acrobat Reader現在はAdobe Reader改称
・Acrobat Standard
Acrobat Pro
という製品ラインナップになっています。

その中でも、電子書籍自炊ユーザーは、PDFに文字認識などの処理を行う必要がある場合、Acrobat  StandardかAcrobat Proのいずれかのソフトウェアを必要になります。

ちなみに、 Acrobat Readerはあくまでリーダー機能に制限されていますから、基本的には閲覧専用のソフトウェアという位置づけになっています。

ここで重要になるのが、Acrobat StandardとAcrobat Proのどちらのソフトウェアを利用するのかということ。

何しろ、Acrobat StandardとAcrobat Proでは通常版購入時では1万円から2万円程度の価格差が存在しています。

また、 Acrobat Standardの利用で十分となるのであれば、電子書籍自炊に必要となるドキュメントスキャナを購入した際に、バンドル版として無料添付されるものをそのまま使うことができ、入手性や購入のための費用面での負担を大きく軽減することにつながります。

管理人作成の関連記事:
自炊を始める全ての人に管理人が3万円以上のスキャナをおすすめする理由 ~S1500とDR-C125の2強でどちらを取るのか~


では、 Acrobat StandardとAcrobat Proではどのような違いがあるのかというと、
電子書籍自炊に関連した機能のみという前提で誤解を恐れず断言してしまうと、
Acrobat Proでは
・複数のPDFへの一括した連続処理(バッチ処理)が可能
という一点が最も大きな違いになります。


管理人注意
他にも Acrobat StandardとAcrobat Proの間には2つのPDF比較機能など電子書籍自炊を効率化や品質面での試行錯誤を行う上で役立つ機能はもちろんのこと様々なプロフェッショナル用途に差が生じる多種多様な性能差は存在します

参考リンク:
Adobe Acrobatファミリー 製品比較
Adobeさんより)


逆に考えると、 利用目的を電子書籍自炊用途に限定して連続処理(バッチ処理)機能が不要な場合、Acrobat Standardで十分という結果になります。

ちなみに、電子書籍自炊で重要な機能となる文字認識に関しては、 Acrobat Standard 9からは連続処理(バッチ処理)とは別に複数のPDFへの文字認識が可能となっているため、文字認識を主な目的とするのならば、Standard版であっても問題なく利用が可能ということになります。

では、Acrobat Proが電子書籍自炊で必要なケースとは、どのようなものなのかというと、わかりやすい例としては、スキャンを終えた電子書籍データから周囲の余白部分をトリミングすることで、可能な限り大きく読書端末に表示したいといった目的を、連続処理完了したい時などが該当するでしょう。

とはいえ、手間や時間さえ惜しまなければ、 Acrobat Proで可能な処理の多くは Acrobat Standardでも可能なものですから、1冊ずつ処理を実行することで、完成品としては同じものが得られることになります。

実際、管理人としては、今現在Acrobat Pro のバージョン10にあたる、Acrobat X Proを利用しています。

しかし、実際に行なっている処理を見直してみると、 Acrobat Proが必要な処理を利用することもありますが、それはAcrobat Proを利用しているからこそ、そういったワークフローを選択しただけであって、 Acrobat Pro自体が必須ではないと感じる瞬間があるというのも正直な部分です。

とはいえ、突き詰めた効率化や試行錯誤面での自由度は圧倒的にAcrobat Proが有利なのも事実ですから、管理人としてはAcrobat X Proに満足しているのも事実。

そういった意味では、今後、より文字認識の機能が向上した次世代のAcrobat 11が発売された際には、 Acrobat Standard 11を購入し、一括しての連続処理はAcrobat X Proで行うというようなワークフローを採用するようになるかもしれません。 


電子書籍自炊を始める場合、一先ずAcrobat Standardから最大限活用することから始めてみるというのも、意外におすすめだと管理人自身感じています。


管理人おすすめのAcrobat X Standard付属のスキャナ購入先リンク:
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追記1:続きの記事を書きました
Adobe製品パッケージ版購入はダウンロード版やCreative Cloudに比べて夢はあるのか

追記2:さらに続きの記事を書きました
Acrobat X Pro所有電子書籍自炊ユーザーが考えるAcrobat XIを買う理由/買わない理由

追記3:もうひとつ続きの記事を書きました
お試し価格で12月末までは50%オフ?Adobe Creative Cloudへの乗り換えはダウンロードカード経由で行うべき理由


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