2011年9月20日火曜日

2000冊余りの書籍を裁断した管理人が考える電子書籍自炊のべからず集

管理人自身、蔵書やその時々で購入した書籍を自炊するということを繰り返してきました。

それもやはり、電子書籍で行う読書が今までの読書とかけ離れていると言えるくらい快適なものだったからです。

管理人作成の電子書籍での読書関連記事:
単純暗記とWinShotと自炊書籍の相性が意外なほど良すぎた

その経験の上で考えたことをべからず集としてまとめてみたいと思います。

1、いきなり裁断機とスキャナを買うべからず
これから電子書籍自炊を頑張ろうと考えている方には水を差すようですが、一番大切なことです。実は電子書籍自炊は道具を買わないという選択肢も存在しています。

例えば、ブックスキャンさんのような電子書籍化サービスにアウトソーシングしてしまうという選択肢もあります。

この場合、スキャン料金こそ必要ですが、 それでも裁断機とドキュメントスキャナ購入代金を考えると、300~500冊ほどの書籍を電子書籍化することが可能になります。
 (1冊100円、書籍送付時の送料負担を含めた場合の概算)

そして、電子書籍化サービスを利用する上で忘れてはいけないメリットが、電子書籍化に必要な作業時間をユーザーが負担しなくても良いことです。 これは給与分の金額換算では無視できないくらい大きな金額になり得るのも事実でしょう。

管理人自身は、この作業時間を何とかしたいと感じたこともあり、より効率的に作業を行ないたいがために、複数のドキュメントスキャナを購入し、同時利用することで、冊数が多いときのスキャンに対応しているくらいです。

また、完全に電子書籍化をアウトソーシングしてしまわなくとも、裁断機とドキュメントスキャナ自体をレンタルしてしまうという選択肢もあります。

これについては、以前に詳しく記事にしてみました。

管理人作成の電子書籍機材レンタル関連記事:
自炊未経験で幸運なあなたにお送りする一番冴えた自炊入門 DMM.com なんでもレンタルで始める自家自炊編

消耗品・遅延は大丈夫?DMM.com なんでもレンタルで始める自家自炊の疑問点Q&A 

レンタルを利用する場合、電子書籍化する冊数によっては、通常では考えられないほどお得に電子書籍自炊が可能になるなど、大きなメリットがあります。


2、全蔵書を電子書籍化しようと思うべからず
これから電子書籍化を行おうとした場合、何より先に行わなくてはいけない作業があります。

それはどの書籍を電子書籍化するのか選別するということ。
逆に言うと、全ての蔵書を電子書籍化するということは多くの場合、無駄が生じます。

というのも、蔵書全てが今後ずっと必要な書籍ということは稀で、そのまま電子書籍自炊しないまま処分すべき書籍も多少は存在しているはずです。

この辺りはどの程度まで、作業するための時間や裁断機やドキュメントスキャナの消耗品、あるいは電子書籍化サービス利用のための料金など、電子書籍化するためのコストを支払うことができるかということにも関係するため大変難しい部分です。

迷ったときはこの書籍はわざわざ電子書籍化してまで読むことがあるか自問自答してみると意外にあっさり判断できることも多いため、おすすめの判断方法かもしれません。


3、自炊に向かない書籍は無理に自炊するべからず
電子書籍自炊を行い続ける管理人の本棚で、今現在一番大きな割合を占めているのは絵画や写真の美術関係の作品集です。

この場合、ドキュメントスキャナではせっかくの作品集上で表現/再現された絶妙な描写を満足のいく形でスキャンすることができないため、全くと言っていいほど、電子書籍自炊を行っていない書籍の種類になります。

さらに、数十年前に絶版しているなどの理由で、友人や知人などに貸し出す可能性のある希少本は、その貴重さもあって、裁断はもちろん電子書籍化も考えてはいないというのが正直な部分です。

無理にすべての蔵書を電子書籍化する必要はないと考えるもうひとつの理由です。


4、消耗品は適切な交換を忘れるべからず
意外に消耗品関連については忘れがちですが、裁断機の刃やドキュメントスキャナの紙押さえパーツユニットは、気づかないうちに消耗していきます。

多少の無理は可能ですが、あまりに交換時期を伸ばし過ぎると、スキャン時に重送が頻発するなど、電子書籍化作業自体が嫌になってしまうくらい非効率的なものになりえます。

ある程度、延命テクニックは存在するので、それで対応は可能ですが、最終的には消耗品の購入は避けられないと覚悟すべきです。



5、冊数が多い場合は単独のスキャナで頑張るべからず
これについては、電子書籍化を行う冊数に大きく左右されるのですが、およそ1000冊以上の書籍を電子書籍化する場合、管理人の個人的意見では、もう一台ドキュメントスキャナの購入を考えても良いかもしれません。

特に大量の書籍を処理するときに、同時に複数のドキュメントスキャナを使うことで作業は大きく効率的なものになります。

逆に、結果的な冊数が1000冊を越えても、毎週数冊程を継続的に行うという場合は、時間の負担自体はそれほど大きなものには成り得ないケースもありえるでしょうから、1台で十分となることも。

6、電子書籍データのバックアップを油断するべからず
意外な盲点なのが電子書籍化した書籍はデータとしてしか存在していないことです。

ハードディスクのクラッシュなどの故障はもちろん、誤ったファイル操作などでの消去など、失うときは一瞬で、それも取り返しのつかないことが大半です。

管理人の場合は、電子書籍を読む読書端末2台と外付けハードディスク2台の少なくとも計4ヶ所に同じ電子書籍データが存在するようにバックアップを取っています。

最初こそ面倒に感じることもありましたが、今では、運用方法を工夫することで、大きな負担を感じること無くバックアップができるようになりました。

失ってからでは遅いので、あらかじめ電子書籍データ専用のバックアップハードディスクを準備するなども大切な工夫と言えます。今は送料込みで2TBのハードディスクが7,000円台で購入できるなど、高容量のハードディスクも安価になっているので、ハードディスクの価格がバックアップの妨げになりにくい時代になったのは嬉しい限りです。

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以上が管理人が実際の電子書籍化作業で感じたことをまとめた、電子書籍自炊のべからず集です。
これから電子書籍化デビューを考えている方の参考となれば嬉しく思います。

いろいろなことを書いてみましたが、間違いなく電子書籍化は読書のあり方を変えてしまう可能性を持つほど、実行する価値のあることですよ。


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追記1:続きの記事を書きました
ScanSnap iX500(FI-IX500)は他のスキャナを過去のものにするのか?ScanSnap S1500後継機の威力を思い知った

追記2:さらに続きの記事を書きました
ScanSnap iX500&S1500 VS 現行6機種?ドキュメントスキャナの6つの気になるスペックを比べてみた


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