2011年9月23日金曜日

解像度の違いは電子書籍読書に快適さの違いを生むのか?同じ12.1インチのXGAとSXGA+を比べてみる




管理人自身が自室以外で電子書籍読書を行うときには、12.1インチのコンパーチブルタイプタブレットPC、TOSHIBAさんのdynabook SS M200を持ち出すようにしています。

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このノートPC、かなり発売時期が古いものでPCとしての処理能力はそれほど期待できず、さらには重さも2キロほどのため、 正直、移動が辛いと感じる時もあるのですが、それでも、電子書籍を不満なく読むことを考えた場合、これ以外の選択肢はありえないものとなりました。

というのも、このdynabook SS M200は電子書籍リーダーと考えた場合、発売からしばらく経った現在でさえ優れた特長があるからです。

それは高い画面解像度を誇ることです。
12.1インチのモバイルサイズノートPCでありながら、解像度はSXGA+(1400×1050)とかなり高めのもの。dpiは145.83にも及びます。

ちなみに、今現在発売されているiPadは画面サイズ9.7インチで解像度が1024×768。dpiは131.96。

つまりiPadよりも大きいサイズの液晶を画面を持ちながら、それよりも細かいドットが敷き詰められた液晶ディスプレイを採用しているということです。

ちなみに iPhone 4などに搭載されているRetinaディスプレイと呼ばれる液晶ディスプレイは3.5 インチの大きさに960×640。解像度は326dpiにも及びますから、携帯電話がノートPCよりも目の近くで扱う機器だということも割り引いても、かなりの高解像度だとわかります。

さて、管理人が愛用しているdynabook SS M200の高解像度ですが、気になるのは実際に電子書籍読書時にどのような影響を与えるのかということです。

幸い管理人宅では12.1インチ液晶を採用したノートPC、HITACHIさんのFLORA 210W RF2も所有していることから比較してみました。

ちなみに、HITACHIさんのFLORA 210W RF2の液晶ディスプレイは12.1インチの大きさで解像度がXGA(1024×768)dpiは105.79となります。

少し古い12.1インチのノートPCとしては一般的な解像度と言えるでしょう。


ではそれぞれの液晶ディスプレイで電子書籍を読んでみたときの感想はというと、どちらのノートPCでも単一ページのみを画面いっぱいに表示した場合は特に問題はありません。

管理人注: 
FLORA 210W RF2はタブレットPCではないので、単一ページ表示での利用は液晶を縦位置にする関係上、実用は無理です。解像度についての参考のために行いました。


もちろん、比べてみると分かる差は存在します。例えば、小説などのかなり小さい文字にさらに付けられたるび(ふりがな)などは、ひらがななどのシンプルな文字ならまだしも、画数の多い感じなどは細部がぼんやりと潰れた形になります。

とはいえ、多くの場面では困ることはないほどの欠点ですから、問題点とは言えないでしょう。

また、このことから、 12.1インチと9.7インチのように液晶の大きさこそ違いますが、同じXGA(1024×768)の解像度を持つiPadも単一ページ表示での利用はそれほど問題にならないはずです。

では、その差が大きくなるのはどんな場合かというと、見開きページでの表示を行なった場合。実際、管理人が比べてみたのは、A4サイズの雑誌を見開き表示で閲覧した場合です。

SXGA+(1400×1050)の解像度を持つdynabook SS M200では、さすがに一部、るびなどのつぶれは見られるものの、本文自体はきちんと読めます。

一方のXGA(1024×768)の解像度を持つFLORA 210W RF2では、本文自体につぶれが生じて、文章として意味をなしていない状態に。

これでは、見開き表示での閲覧は読書には向かず、あくまで読みたい箇所を探す用途にのみ使うしかないでしょう。

管理人注:
どちらのノートPCもAdobe Readerのレンダリング設定などを、液晶ディスプレイでの電子書籍に適した状態に設定済みのものを利用。 


ということは、多少dpi自体がFLORA 210W RF2よりも優れているiPadも見開き表示での電子書籍閲覧は少々難しいサイズの本も出てくることが予想できます。
少なくともA4サイズの雑誌などは厳しいはずです。


今回の比較で管理人が感じたのは解像度の違いは意外に大きな差を生むことと、解像度の高さが紙に印刷されたような品質を生み出すことでした。

実際、 dynabook SS M200で単一ページ表示を行った場合、液晶ディスプレイ利用時に時折で感じる細部の表示の甘さを感じることがなく、かなりの部分で紙の書籍をそのまま閲覧しているような感覚に近いものがあります。

そういった読みやすさを求める場合、より高い解像度は必ずしも無意味と切り捨てられてよい存在ではないと考えます。

となると、管理人としては気になってくるのが  iPhone 4同等のdpiを持つとされるiPadのRetinaディスプレイ版、つまりiPad3が発売された場合、かなりの電子書籍を読むときの快適さが期待できそうですね。



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