最近、様々なニュースで騒がれているように、社会保障、特に年金の問題が取り沙汰されています。
管理人としては、大きな変化は起こるとは思いながらも、支給開始年齢が現状の60歳半ばから平均寿命により近い70歳半ばとなるのか、それとも支給額自体が大きく減少するのか、あるいは、支給自体が行われなくなるのか、様々なケースは考えているものの、実際にその時にならないとわからないというのが正直な実感です。
確かに、未来のことはわかりませんが、その一方で、確実に今から行うことが可能なことは存在します。
それは、老後に使えるお金を増やすということ。
やはり、社会情勢や社会保障、さらには年金制度が今後どのような形に変貌したとしても、老後に使えるお金が増えて、損をするということはないでしょう。
ただし、老後に使えるお金を増やすということを考えるとき、注意しなくてはならないことがひとつあります。
それは、お金を増やすこと = 投資すること ではないということです。
どういうことかというと、今現在の銀行での預金利率が少ないことから、お金を増やすことを考えた時、いきなり個別株式や銀行などですすめられる投資信託の購入などの投資を考えてしまうかもしれません。
また、時折ニュースを騒がせるように、未公開株の購入や和牛飼育やエビ養殖などの高配当率を宣伝する魅力的に思える話に加わりたいと思う方も中にはいらっしゃるでしょう。
しかし、管理人は基本的に、ある程度、投資経験を持つ方以外の投資初心者の方に、個別株式や投資信託の購入はおすすめできないと考えています。
というのも、個別株では急激な値動きの問題で大きな損害を受ける可能性があるからです。
具体例としては、次のような銘柄を思い浮かべてみるとよいでしょう。
・国際的にも第3位と高いシェアを誇る企業
・高精度の高い技術力を必要とする製品を製造
・国内で2011年に1,500万台出荷の製品に必須な種類の製品
ここだけ聞くとなかなか優秀な企業のように思えるかもしれません。
しかし、この企業、エルピーダメモリの1株あたりの株価は2012年最初の378円から2012年3月7日現在で3円に急落。
一株あたりの損失は375円、減少率は99.2パーセントにも及びます。
99.2パーセントですから、ほぼ投資したすべてのお金が消え失せてしまっています。
ちなみに株式の多くは100株単位での購入が一般的ですから、2012年の最初にこの株式を最小単位の100株だけ購入していた場合、375,000円の損失、1,000株の場合、3,750,000円の損失となります。
つまり、優秀な企業だと考えて投資したものの、たった2カ月で数十万円や数百万円のお金が消滅するということが、実際、まだ始まって数ヶ月しか経過していない2012年にも起こったということです。
さらに、銀行などですすめられる投資信託についても、銀行や証券会社などの販売する側に多くの手数料収入を得られる投資信託をおすすめする傾向が大変強いため、少なくとも管理人はおすすめできないというのが正直な部分です。
実際、販売手数料や信託報酬、信託財産留保額などの手数料が大きいものになるほど、その手数料分を取り戻すまでもより多くの利益が必要になることを意味するため、多くの場合、銀行や証券会社だけは安定した手数料収入を手にし、投資する側が損を一手に引き受けるというような事態になりがちです。
また、 高配当を目玉とするような投資は本来、大変なリスクと引換に、莫大な資金を持つ投資の専門家を対象としたもので、一般の個人投資家には参加できる種類のものではありません。
逆に銀行や投資の専門家にも相手にされず、一般の個人投資家を対象にしなくてはならない時点で、未公開株の購入や和牛飼育やエビ養殖などは、何かがおかしい裏のある取引の可能性が高いと考え、避けるべき対象になります。
では、老後のお金を増やすために、おすすめできる方法はないのかというと、管理人としては、ほぼ誰にでもおすすめできる方法として、貯蓄をおすすめしています。
その中でも、管理人は積立預金を軸に据えるべきだと考えて、実際に実行しています。
管理人作成の関連記事:
ほぼ全ての人におすすめ?管理人が実践中の投資戦略の基礎部分
確かに、株式投資や投資信託、さらには、より複雑で大きなリターンを期待できるとされる投資手法に比べ、華やかさや面白みは少ないといえるかもしれません。
しかし、貯蓄から投資へというスローガンは、多くの場合、銀行や証券会社などの手数料収入を増やすために生み出されたキャンペーンだと管理人自身感じること。
さらには、投資を行う上で、ある程度の学習や試行錯誤は必要となり、それが大きな負担となるケースも人によっては存在することから、全ての人が貯蓄ではなく、投資ありきで考えるべきではないと感じています。
また、貯蓄することで、確実に今使ってしまうお金は減少し、逆に老後に使えるお金自体は増えているわけですから、老後の備えとしても問題はありません。
確かに、不安を感じるほど、今までとは異なるなにか新しいことをする必要があるのではないかと感じるのも理解は出来るのですが、そういった時ほど落ち着いて、今できる確実にメリットのあることをしっかり実行してみるというのも大切だと管理人自身考えています。
管理人作成の関連記事:
ボーナス一括払いや2回払いをお得に使い続けるために管理人が大切にしている3つのルール
全方位への強さよりも機能限定で勝負?JACCS リーダーズカードは面白いと感じる理由
投資詐欺に遭わないために覚えておきたい伝家の宝刀になり得るたった一言
管理人がおすすめする精神的に楽な投資スタンス
年会費無料のゴールドカードと投資信託の繰上償還
節約の味方と思われがちだけど?航空会社の旅行積立は本当にお得?
ゴールドカード不要論者の管理人がそれでもゴールドカードを手放さないワケ
0 件のコメント:
コメントを投稿