2011年4月14日木曜日

利便性がコンテンツの価値を無意味なものにしていくということ


最近、管理人宅では、不要品の処分を行ないました。

ストックしておいても利用しないような家電、電子書籍化する必要を感じないような書籍、着用する頻度が少ない服など。

さらには、ほとんど全てのビデオテープを捨てることにしました。テレビ番組を録画したものも、さらには映画など販売されていたビデオテープもです。

家族の記録を撮影したビデオなどを除いたほぼ全てを捨てることになり、 結果、100本近い分量のビデオテープが管理人宅から姿を消すことになりました。

とは言え、ここ数年、そういったビデオテープは、仕舞われたままで、視聴されることはなく、なんとなく捨てることができなかっただけでした。

しかし、今回思い切って捨てる決心をした理由はやはり利便性の低さ。

あのかさばるビデオテープを選び出して、ビデオデッキに入れるだけでも、少しうんざりし始めるのにも関わらず、視聴していくに従って、チャプターの概念もないため、早送りが大変苦痛であること、さらには、頭出しにも時間がかかるなど、そのがっかりする度合はなかなかのものになります。

以前は当たり前として受け入れていたことなんですけどね。

これと似たようなことは、既に体験しています。
それはブルーレイディスクと外付けハードディスクを利用した録画での利便性です。

外付けハードディスクを利用している場合、膨大な分量の番組が一個のハードディスクに録画できるわけで、リモコン一つで、様々な録画番組を行き来できます。

その一方で、ブルーレイディスクの場合、一般的な容量が25GBである以上、どうしても、物理的に、ディスクの出し入れという動作が必要になります。

これは外付けハードディスクでの増設が可能な機種を使ってその便利さを知ってしまうと、なかなかブルーレイディスクには戻れなくなるくらい利便性は劣ることに。

実際、安価なブルーレイ搭載のレコーダーも所有しているのですが、それほど出番はありません。やはり、どんなに良い番組をこれから録画したとしても、それを活用したいと思ったときに、使いにくいというのが死蔵の原因です。

今回のビデオテープの廃棄の件もこれと似ています。

捨てる対象となったビデオテープにも、録画したコンテンツとしては、価値はそれほど失われていないビデオテープも多く存在していました。
ただ、それでも、わざわざ不便を承知の上で、ビデオテープでそのコンテンツを見たいかというと、そこまでの価値は残念ながら存在しなかったということです。

ハードディスクと比べて不便と表してきた、ブルーレイディスクも、確かにコンテンツの販売などの分野では、高画質・高音質なままユーザーに届けることが可能で、そういった点での利用価値は高いと思います。

ただ、今後、映像コンテンツの受け皿として、主流になるかといえば、それはありえないだろうというのが管理人の感触。

やはり、ネットを介してハードディスク、そして、安価になりつつある、SSDなどの書き換え可能でプライベートなディスクドライブへの直接配信が主流になるのが自然なように思えます。
それはなんといっても便利だから。

一方で、コンテンツを提供する側が、ネットを介することによる過剰なまでに不正コピーなどを心配したり、ネット系ではない既存販売店に配慮した結果、ユーザーに不便を強いていくようなら、それは不幸な出来事と言えると思います。

なぜなら、ある程度価値あるコンテンツでも、利便性が悪ければ存在しないのも同じとなります。

確かに、その利便性の悪さをものともしないようなコンテンツも存在はするでしょうが、娯楽が多様化していて、ユーザーを苛烈に奪いあっているような現状では、全てのコンテンツの相対的な価値は全体的に低下しているのは否めません。

どれだけのコンテンツがそういった強気な態度を保持できるでしょうか。

権利や利権を守ることは重要だと理解はしつつも、ユーザーの利便性も考慮しないと、「権利や利権をお金に変換してくれる市場がいつの間にか蒸発していた」なんて笑えない話になりそうで怖いと、管理人は思っています。



管理人作成のおすすめ記事:
どうしてこうなった?NAS初心者だった管理人がレンタルサーバー利用者になったわけ(ドメインも取りました)

毎朝四時起きを確実に実現するための、みんなが知らない秘密のツール~~早起きツールとしてのフットマッサージャーレビュー~

 リアル小売は相手じゃなかった。Amazon Javariに見る、あらゆるネット小売駆逐の次なる一手

東芝レコーダーと個別スイッチUSBハブのコンビが便利すぎて二度とBlu-rayを買えなくなった

どうせ実行するなら徹底的に実行するタイプなあなたに贈る5つのマイル入門テクニック

音楽好きならほぼ100%笑顔になれる一番冴えた5000円札の使い方(今ならお釣りも付きます!)

0 件のコメント:

コメントを投稿