最近、ニュースで多く取り上げられるのが、東京電力(9501)の株価下落です。上場以来の最安値の更新はもちろん、その乱高下の具合から、残念ながらもうすでにマネーゲームの様相を呈しています。
9501 - 東京電力株式会社株価
(Google検索より)
とはいえ、管理人個人の感触では、原発問題での解決の糸口がまだ見えないこと、それにともなって膨れ上がる賠償問題、さらには、国民感情から大体的な国による救済が難しいのではないかと考えられることから、恒久的で大幅な上昇は望めないと考えています。
では、東京電力の株価が気になっている管理人は、東京電力の株式を持っているかというとそういうわけではありません。
とはいっても、この株価下落は管理人はもちろん、多くの国民に影響があります。
なぜなら、年金・保険などの資金が株式市場に流入していて、東京電力などのような大きな影響力を持つ企業の株価下落は、直接間接問わず、保険料を支払っている方の影響は避けられないから。
それは直ぐに目に見える形にならなくとも、数年後の保険料増額や、支払われる金額の目減りなどといった形で、しわ寄せは確実に受けることになります。
そういったことを考えてみると、「東京電力憎しの感情論」から、東京電力株価下落をお祭り気分で捉えることは、どこかずれているように思えます。この株価下落から全く無関係なままの人はいないはずですから。
さて、この東京電力株は、安定した株式として有名でした。
というのも、電力というのは、現代社会に生きる中で不可欠なもので、将来的にも不要になるということは想定できません。
そういった意味で、東京近郊という莫大な顧客層を抱える東京電力は将来にわたっても安定的に利益を得られると考えられていて、さらには、通常の貯金よりも優れた利率で配当金を得られたこともあり、配当での安定生活を夢見る場合の大きな選択肢であったことも間違いとは言えません。
中には貯金するよりはお得と考えて、退職金や遺産などを東京電力株に多く投じていた人も多いでしょう。
ただ、そういった目的で株取引を行っていた方のすべてが、株式を素早く売ることに慣れていたかと考えると、とてもそうは思えません。どうすればいいのかと対応を考えている間に、株価はどんどん下がり続けます。
震災前は一口100株の価値が21万円前後だったものが今や3万円です。
落ち着いて考えようと消費した僅かな時間の急激な株価下落によって多額の損失を被ったケースも多いでしょう。
近隣の方々はもちろん、多くの人々に不便と迷惑をかけ、また同時に信頼を裏切る形になってしまった東京電力はどのような形での決着を迎えるのか。
原発事故はもちろん、東京電力の会社としての行方は今後も気になる部分です。
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