2011年11月12日土曜日

Adobe Creative Cloudは約72%引きの大幅ディスカウント価格?どんなユーザーに最適なのかを考えてみる

昨日の記事でも少しだけ触れた高性能ソフトウェアを販売大手のAdobeさんが提供を始めるサービス、Adobe Creative Cloudについて調べてみると、面白い事に気づきました。

というのも、このAdobe Creative Cloudは実は従来の同様サービスに比べ、大幅に割引がされた価格設定だからです。

では、詳しく見て行きましょう。

まず、Adobe Creative Cloudについて簡単に説明すると
・Adobe Creative Suite Master Collectionのすべてのツールを提供
・Adobe Touch Apps、クラウドサービス、会員向けフォーラムなどおまけも充実
・個人年間契約で月額5,250円、年額63,000円(税込価格)
・ワークグループ年間契約で月額7,875円、年額94,500円(税込価格)
・現在、年間契約料金のみ開示。
・割高になると考えられる月々料金の発表はなし
といったところでしょうか。

参考リンク:
Adobe Creative CloudとAdobe Creative Suite
Adobeさんより)

一方、今現在Adobe Creative Cloudと似たような形式でのCreative Suiteソフトウェアの利用方法としては、CSサブスクリプションが存在していました。

CSサブスクリプションについて簡単に説明すると
・必要なソフトウェアパッケージを選んで購入する必要がある
・契約形式には年間プラン、月々プランが存在
・月々プランは年間プランより5割程度高価に
・年間プランの料金は2,000円~19,000円ほど
・月々プランの料金は4,000円~ 28,000円ほど
といったところでしょうか。

参考リンク:
CSサブスクリプション
Adobeさんより)

すべてのCreative Suiteソフトウェア自由に使えるAdobe Creative Cloudとの大きな違いは、必要なソフトウェアを一つずつ選んだり、多少の無駄を覚悟で複数のソフトウェアがセットになったパッケージを選択する必要があることでしょう。

さて、気になる金額ですが、これはほとんどのCSサブスクリプションユーザーにとって、Adobe Creative Cloudへ移行したほうがお得になると管理人は考えます。

というのも、Adobe Creative Cloudと同様にすべてのCreative Suiteソフトウェア自由に使えるAdobe Creative Suite Master Collectionを選択した場合の年間プランの月額料金は19,000円。年額になると228,000円という出費に。

これに比べると、Adobe Creative Cloudの年間契約の利用料金は約72%も割引がされていることになります。
これは、今まで多様なソフトウェアを利用されてきたユーザーにとっては嬉しい価格変更といえるでしょう。

一方で、それほど多くの種類のCreative Suiteソフトウェアを利用しないユーザーにとってはそれほどメリットがないと言えるかもしれません。

実際、管理人が利用するPhotoshopについても、CSサブスクリプションの年間プランの月額料金は5,000円。これはAdobe Creative Cloudの月額料金5,250円とほぼ同じ金額です。

さらに、単品のCreative Suiteソフトウェアを利用する場合は、パッケージ版やライセンス版をそのまま購入してしまうというのも、金額的に良い選択肢となる場合もあるでしょう。

ただ、現在は2011年発表のAdobe アップグレードポリシーの大幅改訂で、アップグレードの問題については、頭を悩ませる機会が増えそうなのが難点とは言えると思います。


管理人作成のAdobe アップグレードポリシー関連記事:
2011年Adobeアップグレードポリシー変更でのアドビ税の大幅増税?今後のお得なアップグレードを考えてみる


思い返してみると、最近、Adobeさんは、ユーザーとしても結構無理をしていると感じるような販売戦略をとって来ました。
ほとんど購入制限の形でのソフトウェアの割引販売や大幅なキャッシュバックキャンペーンなどです。

参考リンク:
Adobe Photoshop Lightroom 3 乗換え/特別提供版

ADOBE CREATIVE SUITE 早得キャッシュバックキャンペーン

ADOBE CREATIVE SUITE ライセンス版 バージョンUP!期間限定割引キャンペーン
Adobeさんより)





こういったキャンペーンはお得といえばお得なのですが、このような形での割引は少しAdobeさんが焦りのようなものを感じているのではないかと、管理人としては考えてしまう理由の一つになっています。

実際、Adobeさんは2011年11月9日に大幅な事業再編とそれに伴う750人規模の人員削減を発表しました。

参考リンク:
アドビ システムズ社、2011年度第4四半期の売上高目標を再確認するとともにデジタルメディアとデジタルマーケティング分野への事業再編を発表
Adobeさんより)


バージョンアップごとの様々な機能が追加されるCreative Suiteシリーズと大胆な企業買収で絶対的な地位を築いていると考えていたAdobeさんも大きな変革をむかえていると言えそうです。

これからの数年で、どのような変化が起こるかを正確に予測することは困難ですが、ソフトウェアユーザーにとっては、より安価により高性能なソフトウェアが使えるような方向へ流れ自体が変わっていくのではないかと予想しているのが正直な部分です。

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