2011年10月21日金曜日

EPSON新フラグシップPX-3Vのスペック/発売日を3つの手がかりから論理的に分析してみる

今現在、エプソンさんのPX-5Vを利用してA3ノビプリントを楽しんでいる管理人ですが、PX-7Vの導入を計画していることもあって、PX-7Vも含む、高品位モデル( エプソンプロセレクション)製品ページを参照することが時々あります。

参考リンク:
高品位モデル製品ページ
エプソンさんより)


そうしていると気がつくことが2つ

1つめは製品型番に統一感がないこと。
これは当然といえば当然で、PX-5VとPX-7Vは2011年発売。PX-5002は2009年10月、PX-G930は2006年2月の発売です。

2つめは、今年発売の新機種PX-5Vがフラグシップではなく、あくまでフラグシップは2年以上前に発売のPX-5002ということ。


このことから、管理人が考えるのは高品位モデルの新フラグシップ機種PX-3VはPX-5002の後継機種として1年以内に発売され、型番号の統一がなされるのではないかということです。

そこで今回は、PX-3Vのスペックを探るために3つの手がかりから、未だ発表さえされていない新フラグシッププリンター、EPSON PX-3Vの姿を注意深く探ってみたいと思います

ここで手助けとする3つの手がかりとは
1、エプソンさんの過去の製品との関係
2、エプソンさんの上位シリーズマックスアートシリーズとの関係
3、ライバルであるキヤノンさんの製品との関係
となります。




○現行機種から考えてほぼ搭載確実な機能

まず、ほぼ確実なPX-5002からPX-3Vへの機能向上としては、現行機種PX-5Vに搭載されている機能へのキャッチアップが行われるでしょう。

具体的なところでは、
・2plの最小インクサイズ
(PX-5002は3.5ピコリットル)

・最大解像度5760dpi
(PX-5002は2880dpi)

・無線LAN機能内蔵
PX-5002は有線LANとUSBのみ。無線LAN機能は非搭載  
といったところでしょうか。

新フラグシップが以前の機種に劣ることはないでしょうから、この辺りは確実な改良が見込まれる部分だと考えています。

参考リンク:
PX-5V製品仕様
PX-5002製品仕様
エプソンさんより)


○最大印刷可能サイズ = A2 

PX-3VをPX-5002の後継機と考える以上、A2が最大の印刷可能サイズと考えられます。
実際、国内の住宅事情や写真の利用用途などを考えた場合、これ以上のサイズが可能だったとしても、ユーザー層は増えるものではないでしょう。なんといっても本体コストはもちろん、インクや用紙の印刷コストもかなり増大しますから。

逆に、A2よりも大きいサイズが欲しい場合は、より大型サイズに特化したマックスアートシリーズを購入して欲しいというのがエプソンさんの提案と言えるかも知れません。

とはいえ、A1対応のマックスアートシリーズでは、A4サイズが最少印刷可能サイズということもあり、家庭で利用しがちなL判や2L判などのサイズを使いたい場合には別にプリンターを用意するなど対策が必要になるため、さらなるコスト増の要因となるのが、個人ユーザーとしてはなかなか苦しい選択と言えます。

参考リンク:
PX-H7000製品仕様 
マックスアート製品ラインナップより)



○発売時期 = 早ければ2012年7月

PX-3Vの発売時期を考える時に、一番の参考にすべきは、過去の製品の更新頻度でしょう。

PX-5002とその先代機種の発売年月日を調べてみると、
PX-5002 2009年10月
PX-5800 2006年11月
ということで、2年11ヶ月。約3年で更新されています。

ちなみに、PX-5Vについても見てみると、
PX-5V           2011年2月  (発売間隔2年9ヶ月)
PX-5600       2008年5月  (発売間隔3年)
PX-5500       2005年5月  (発売間隔3年2ヶ月)
PM-4000PX  2002年3月
と多少のばらつきはあるものの、約3年の更新間隔を維持しているように思います

そういったことから、2009年10月に発売されたPX-5002の後継機としてPX-3Vの発売を考えた場合、
発売間隔が2年9ヶ月と仮定すると、2012年7月発売
発売間隔が3年2ヶ月と仮定すると、2012年12月発売
ということになります。

もちろん、同じ高品位モデルでも、2006年2月発売のA4顔料プリンター、PX-G930のように5年以上ラインナップされている機種も存在しますが、さすがに高品位モデルのフラグシップとしているPX-5002をそれほど長期の間、手を加えないということはないと管理人は考えます。

管理人個人としては、PX-5002が発売された10月、あるいはPX-5800が発売された11月が、年賀状需要との兼ね合いからもプリンター商戦が盛り上がる時期をむかえることから気になるところです。


参考リンク :
PX-G930製品情報
エプソンさんより)



○インクカートリッジ数 = 9インクカートリッジ

管理人が一番気になるのが現状の8色のインク数からの変化があるのかということ。

PX-5002もPX-5Vも
・フォトブラックまたはマットブラック
・グレー
・ライトグレー
・イエロー
・ビビッドマゼンタ
・ビビッドライトマゼンタ
・シアン
・ライトシアン
8色インク同時使用の9インクカートリッジ同時搭載機種です。

ちなみに、最新機種のPX-7Vは
・フォトブラックまたはマットブラック
・マットブラックまたはブルー
・シアン
・マゼンタ
・イエロー
・レッド
・オレンジ
・グロスオプティマイザ
のフォトブラックとブルーインク選択時で7色同時使用、マットブラック選択時6色同時使用の8インクカートリッジ同時搭載機種となります。

さて、インクカートリッジの数から、ライバルであるキヤノンさんのプリンターラインナップを見てみると、A3ノビ対応のPIXUS Pro9500 Mark IIは9色インク同時使用の10インクカートリッジ同時搭載となっています。

さらに、エプソンさんのマックスアートシリーズに対応する、キヤノンさんの写真用途向けの大判プリンターとなると12インクカートリッジ同時搭載というラインナップです。

参考リンク:
PIXUS Pro9500 Mark II
写真用途向けのキヤノン imagePROGRAFシリーズ
キヤノンさんより)


その一方で、このPX-5002とPX-5Vに採用されているPX-P/K3(VM)インクはPX-5V発売後の2011年4月25日に発売されたマックスアートシリーズの上記機種のうち写真用途向けののPX-H9000とPX-H7000でもインク構成は変わっていません。

もちろん、エプソンさんにも、8色より多くのインクカートリッジを搭載している大型プリンターもマックスアートシリーズとして10インクカートリッジ搭載のものがラインナップされてはいるのですが、そちらは作品としての写真出力ではなく、あくまでプルーフやアート用途の機種になっています。

参考リンク:
マックスアート製品ラインナップ
販売終了品を含む大判インクジェットプリンター製品情報ページ 
エプソンさんより)

このことから、管理人としては、来年発売のPX-3Vを考えた場合、インクカートリッジ構成自体は変わらないのではないかと考えています。

その一方で、管理人自身、可能性としては低いと考えるものの、キヤノンさんとの競争で、分かりやすいスペックとして、インクカートリッジ数の多さを重視したいこと、さらには意欲的な新機軸のフラグシップとして、PX-3Vでは色の追加が行われるかも知れません。

その場合は、マックスアートシリーズの10インクカートリッジ搭載機種や、キヤノンさんのPIXUS Pro9500 Mark II同様、グリーンを加えた上で、さらにもう一色、レッドまたはオレンジを加える形になると考えています。



○初値 = 13~14万円台前半 
 モデル末期最安値 = 5万円台

PX-3Vの価格については発売時期同様、先代機種のPX-5800の価格推移を中心に考えていきたいと思います。

PX-5800 
・初値:メーカー標準価格19万8千円
・モデル末期最安価格:79,800円 

参考リンク:
PX-5800発売ニュースリリース
エプソンさんより)

PX-5800の価格変動履歴
価格.comさんより)

管理人注:
最近、価格.comさんでの価格変動履歴閲覧に2年ほど前までの制限が行われているため、PX-5800の初値調査は不能。


一方、現行機種のPX-5002はというと

PX-5002
・初値:オープン価格。ただし、店頭予想価格15万円後半
・最新価格:受注停止中のため正常な価格は提示不能。

参考リンク:
PX-5002発売ニュースリリース
エプソンさんより)

PX-5002 の価格変動履歴
価格.comさんより)

生産中止となる前のPX-5002の価格は11万円台前半でした。現状では発売当初と同じ15万円後半の値付けがされていますが、取り寄せ表示となっているものです。ただし、メーカーさん自身にも在庫がない以上、実際にすぐ入荷される在庫が伴った価格表記ではありません。



こういったことから、PX-5800からPX-5002への更新で機能自体は改良されたものの、約20万円から約16万円の20%ほどの初値での価格低下が起こったと言えます。


ちなみに、最近の例をあげると、PX-5600からPX-5Vへの更新でも、初値がPX-5600の92,798円からPX-5Vの83,498円と約10%ほどの価格低下

参考リンク:
PX-5600の価格変動履歴 
PX-5Vの価格変動履歴
価格.comさんより)


また、同様に、PX-G5300からPX-7Vへの更新でも、初値がPX-G5300の69,797円からPX-7Vの62,596円と約10%ほどの価格低下が見られます。

参考リンク:
PX-G5300の価格変動履歴
PX-7Vの価格変動履歴
価格.comさんより)


これらをPX-5002の価格に適応すると、PX-3Vの予想初値は約16万円からの20%引きの場合で約13万円、10%引きの場合で約14万円前半ということになります。

ちなみに、モデル末期最安価格はというと、初値からの6割引と考えて、5万円台ということになると考えます。

ただし、PX-5002はもちろん、PX-3Vもまた、販売店さん自身、在庫を持つことが少ないシリーズでしょうから、将来的にモデル末期価格として、この価格が提示されることがあったとしても、実際に買うことは難しいだろうというのが管理人の正直な予想です。

そのため、販売終了を迎えると、またたく間に安く販売されている在庫がなくなると考えています。



○インクチェンジシステムの改善 = 望みは薄い?

PX-5002もPX-5Vもフォトブラックとマットブラックを同時装着していながら、実際の利用時には、インクを消費してのクリーニングを行ってからの切り替えが必要となるインクチェンジシステムを搭載しています。

PX-5Vでは、多少のフォトブラックとマットブラックが混じった状態で印刷することを許容することで、消費インク量を軽減する設定が採用されましたが、それでも、何度も気軽にフォトブラックとマットブラックを切り替えられる機種とは言えません。

管理人作成のインクチェンジシステム関連記事:
PX-5Vユーザーが考えるEPSON PX-7Vを買うべき理由/買わない理由


そういったこともあって、PX-5002から続くPX-3Vではフォトブラックとマットブラック含めた全ての装着インク毎にインク吐出ノズルを搭載することで、現在のインクチェンジシステムを改善して欲しいというのが管理人の正直な気持ちです。

そうはいっても、販売数がその他の機種に比べて圧倒的に少ないと予想されるPX-3Vなどハイエンド機のためだけに、新たに精密部品であるプリンタヘッドを設計、金型などの作成を行うとすると、本体のコスト的にも大きな増加原因となり得るでしょうから、残念ながら望みは薄いというのが管理人としての予想です。

そういうことからPX-3Vでも、PX-5V同様、インクチェンジシステムは継続して搭載され、インク交換時の節約機能が新たに追加されるに留まると考えています。



以上が3つの手がかりを元に管理人が考えるPX-3Vの姿でした。

こうして考えていくと、確かに魅力的に思える部分も多く、A2サイズのプリントを考えた場合、選んで間違いの無いフラグシップ機としてのPX-3Vの姿が見えてきます。

以前の記事でも書きましたが、管理人はこれから数年利用するプリンターを選ぶことを考えていた時、PX-5002購入に気持ちが傾いていたのも事実です。

やはり、大量に印刷するときのコスト面での優位さ、さらにはA2サイズのプリントが可能ということが魅力に思えました。

ただ、その当時も、そして今現在も、PX-5002は実際に市場に商品が存在していない以上、PX-5Vという選択肢しかなかったという考え方もあります。


管理人作成のPX-5002販売中止関連の記事:
今後数年のA3以上のプリンターを求めて ~PX-5VとPX-5002~ 


管理人の予想では、PX-3Vのデビューは来年、2012年の7月~12月の間だと思いますが、それまでPX-5Vをメインに活用しながら、新フラグシップPX-3V導入も計画的に考えたいと思います。

管理人も愛用のPX-5Vおすすめ購入先リンク:
EPSON MAXART インクジェットプリンター PX-5VEPSON MAXART インクジェットプリンター PX-5V


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追記1:続きの記事を書きました
PX-5V&PX-7VユーザーがEPSON PX-3VとCanon PIXUS PRO-1に大きな期待をする理由

追記2:さらに続きの記事を書きました
EPSON PX-3Vに求める必須性能?不満のない全部入りの高画質プリンターを考えた時の管理人が望む改善点


管理人作成のプリンター関連の記事:
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