普段からJALさんのマイルをコツコツ貯めている管理人にとって気になることありました。
それは、2010年に経営破綻し、上場廃止を経たJALさんの再上場が行われたことです。
参考リンク:
上場に際しての社長メッセージ
(JALさんより)
様々な支援や配慮が行われた上での再上場ということで、このことについては特に感想はないのですが、管理人として気になるのは新たに開始が決定された株主優待について。
というのも、国内の航空会社さんは株主優待として、自社国内線に通常価格の半額で搭乗可能になる、株主割引券や株主優待券を発行しており、それを目当てに株式投資を行なっていた個人投資家が多い企業という特徴を持ちます。
ちなみに、こういった個人投資家が多く参加した企業だったという事情もあって、2010年のJALさんの破綻では、株主優待を目的とした個人投資家へのダメージも大きかったのではないかと管理人自身も感じていました。
さて、今回、再上場したJALさんでも、2013年3月期からの、再上場後のJAL株を所有している株主を対象に株主優待として株主割引券の発行が決定しています。
というのも、再上場に向けて「新規上場申請のための有価証券報告書」というものが提出されており、その中の143ページに詳細な株主優待に関する記載があります。
参考リンク:
2012年新規上場会社
(東証さんより)
そこで簡単にJALさんの株主優待について説明すると、
・100株から1,000株までは
100株の保有では3月分として1枚、計1枚
200株の保有では3月分として1枚、9月分として1枚、計2枚
300株の保有では3月分として2枚、9月分として1枚、計3枚
400株の保有では3月分として2枚、9月分として2枚、計4枚
500株の保有では3月分として3枚、9月分として2枚、計5枚
600株の保有では3月分として3枚、9月分として3枚、計6枚
700株の保有では3月分として4枚、9月分として3枚、計7枚
800株の保有では3月分として4枚、9月分として4枚、計8枚
900株の保有では3月分として5枚、9月分として4枚、計9枚
1,000株の保有では3月分として5枚、9月分として5枚、計10枚
・1,100株以上の保有では、5枚+1,000株超過分500株ごとに
1枚増加での発行を3月と9月の合計2回
・100,000株以上の保有では、203枚+100,000株超過分1,000株ごとに
1枚増加での発行を
3月と9月の合計2回
・有効期限は3月末基準のものが、6月1日〜翌5月31日、
9月末基準のものが12月1日〜翌11月30日。
・長期保有優待制度があり、3年以上の保有で追加での株主割引券発行が可能
といった比較的分かりやすい形でのルールになっています。
では、管理人は今回再上場したJALさんの株式を購入するのかというと、少なくとも数ヶ月以内に購入するということはありません。
というのも、ライバルでもある国内線を運営しているANAさんの株主優待と比較しても、優れているとはいえず、それほどお得だと感じないこと。
例えば、2012年9月19日終値で計算時、
・30万円台後半の資金を投資の場合
JALさんは年間合計で1枚の株主割引券が発行
ANAさんは年間合計4枚の株主優待券が発行
・70万円台の資金を投資の場合、
JALさんは年間2枚の株主割引券が発行
ANAさんは年間8枚の株主優待券が発行
というような状況です。
参考リンク:
9201 日本航空(株)の株主優待
9202 全日本空輸(株)の株主優待
(Yahoo!ファイナンスさんより)
さらに、破綻後から再上場までの時期は、様々な制約や監視の下での慎重な経営がなされてきた一方で、それから開放される今後は漠然とですが不安を感じていることも大きいと言えます。
また、それなりに長くなりつつある管理人の株式取引経験の中で守っているルールの1つに、株主優待目的に株式の取引は行わないというものがあるため、数十万円から数百万円単位の資金を個人投資家としてJALさんの株に投じるのは、今の現状では難しいというのが、管理人個人の正直な感想です。
もちろん、JALマイルへの恩恵という意味でも、JALさんの株主割引券の魅力は理解できるのですが、そのためのリスクとして看過できるレベルを越えてしまっているというだけのことです。
また、どうしても、株主優待券が欲しいのであれば、株主割引券をチケット屋さんなどで購入することも可能ですから。
おそらく、
今回のJALさんの再上場によって、株主が急激に増加することで、結果的に市場に株主割引券が溢れかえることになるため、それほど高価格で高止まりするということは考えなくても良いはずだと管理人は予想しています。
そういった意味でも、JALさんの株式については、1年から2年程度株価の動きや株主優待の制度が変更されないのかどうかを見極めた上で、それから購入するというのもそれほど悪い選択肢ではないでしょう。
なんといっても、株式取引には元金保証は存在せず、万が一、投じた資金がゼロになってしまうことも2010年のJALさん破綻時に実際に起ってしまったことですから、それが慎重に視聴を重ねるくらいで丁度良いと感じる理由と言えます。
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