日頃からJALさんのマイルをコツコツ貯めている管理人ですが、そのJALさんのライバル、ANAさんから驚くべきニュースリリースが昨日発表されました。
それが、ANA国際線手荷物規則の改定です。
簡単に今回のANAさんの改定について説明すると、
・エコノミークラス利用時に預けられる荷物が2個から1個に改悪
・すべてのクラスで預け入れ可能な荷物の最大サイズが減少
・3辺の和が最大203cmから158cmへ
・1個あたりの最大重量は
ファーストクラス:1個あたり32kgまで
ビジネスクラス:1個あたり32kgまで
プレミアエコノミークラス:1個あたり23kgまで
エコノミークラス:1個あたり23kgまで
のままで変わらず。
・機内持ち込み荷物に関する制限に変更はなし
・幼児/乳児用のベビーカー、ゆりかご、チャイルドシートは無料
・2個目の荷物預け入れ料金は
アジア/オセアニア内:5,000円、70アメリカドル、50ユーロ
その他の地域間:9,000円、100アメリカドル、75ユーロ
国際線に接続の国内線区間:3,000円
・3個目以降の荷物預け入れ料金は
アジア/オセアニア内:9,000円、70アメリカドル、50ユーロ
その他の地域間:15,000円、200アメリカドル、150ユーロ
国際線に接続の国内線区間:5,000円
・変更前の個数超過は1個につき
アジア/オセアニア内:10,000円、100アメリカドル
その他の地域間:15,000円、150アメリカドル
国際線に接続の国内線区間:5,000円
・変更の適応開始は2013年6月1日以降発券分の航空券から
といったところでしょうか。
参考リンク:
ANA国際線手荷物規則の改定について
2013年5月31日発券分までのお預かりする荷物について
2013年6月1日発券分以降のお預かりする荷物について
(ANAさんより)
こうしてみると、留学や短期移住など海外へ長期滞在を考える方や、衣類などを入れたスーツケースの他にお土産やプレゼントなど体積の大きな荷物をパッケージングした形で運ぶ必要のある方になど、 2個以上の荷物を預け入れること前提に旅行を行なっていた方には、意外に影響の大きな改悪といっても良いかもしれません。
やはり、超過時に必要となる金額も意外に大きく、また、国際線へ接続する国内線を利用する場合には、国内線分の超過料金負担がさらに増えることになるため、無視できない支払い金額の増加になることは間違いありません。
ただし、こうした流れは、海外だけではなく、日本国内でのLCC(格安航空会社さん)の利用が活発になりつつある現状を考えると、仕方のないと感じる部分があるのも事実です。
というのも、荷物に対しての制限がより厳しいLCCを利用するユーザーが増えるに従って、大きなスーツケースを持ち歩くよりも、手荷物として機内に持ち込めるサイズの荷物だけで行う気軽な旅行がより一般的になることは十分考えられます。
また、LCCの国内線から通常の航空会社の国際線への接続を考えた場合でも、より安価に全路線を利用するためには、よりコンパクトな荷物で旅行することが合理的な判断になる場面も多くなるはずです。
その結果、何が起こるのかというと、飛行機を利用する大部分のユーザーが実際には最大2個までの預け入れ荷物無料サービスを利用することはなく、その一方で、少数のユーザーの預け入れ荷物を2個預けるコストを、大部分のユーザーが支える構造が生まれるということです。
それを改善するための対策としては、今回のANAさんの改悪は確かに効果的なのは間違いないでしょう。
しかし、管理人として気になるのは、これ以上にANAさん内での改悪がエスカレートするのではないかということと、さらには、今回の改悪がJALさんを始めとした他の航空会社さんにどういった影響を与えるのかということです。
ANAさんとJALさんでは、良い意味でも悪い意味でも、サービス面で横並びになっていて、ANAさんがさらなる改悪を行った場合、JALさんは今回の改悪を取り入れるだけではなく、さらにエスカレートした形の改悪も取り入れることが考えられ、それは管理人にとってもとても残念なことになります。
とはいえ、さすがに、改悪の発表を行ったばかりのANAさんがLCC並にすべての預け入れ荷物に対して料金が必要となるといった改悪をすぐに行うことはないでしょう。
しかし、LCCの価格が当たり前のものとして受け入れられ、通常の航空会社の価格への支持が得られなくなった時、価格だけではなく、サービス自体がLCCのものに近づいていくことも、十数年程度先の将来的な可能性として、しっかり考えていかなくてはいけないと管理人自身は感じていることもまた事実です。
そういった意味では、しばらくの間は、改悪の発表が行われないかどうか、ANAさんとJALさんの動きをしっかり確認していくことも大切かもしれませんね。
管理人もおすすめのリモワスーツケース購入リンク:
管理人作成の関連記事:
機内持ち込み可能なRIMOWA SALSA(リモワ サルサ)が欲しくなった
初の機内持ち込みリモワの購入?RIMOWA SALSA 859.52プロセッコ(シャンパンゴールド)35リットルを選んだ理由
並行輸入品でも品質に問題なし?実際にee-shoppingからRIMOWAスーツケースを購入した時、どんな商品が届くのか?
管理人のリモワ(RIMOWA)スーツケース購入では4輪ではなく2輪タイプを選択する理由
機内手荷物持ち込み対応35リットルリモワ(RIMOWA)スーツケースの追加?管理人がサルサデラックス 852.52 ブラウンを購入した理由
リモワ(RIMOWA)スーツケースのサルサ859.52とサルサデラックス852.52を比べた時に最も強く感じた違い
枚数増加以外にも大きな使い勝手への影響?リモワ(RIMOWA)スーツケースサルサデラックスとサルサのデバイダーを比較してみた
35リットルサイズの壁は絶対なのか?機内持ち込み手荷物対応RIMOWA(リモワ)スーツケースを考える
国際空港への国内移動手段としてのLCC利用で機内持ち込みサイズのリモワスーツケースは活用できるのか?
リモワ(RIMOWA)のスーツケースの鍵が開かない時の原因とロック解除のための解決方法
私はANAが好きで何十年に亘りANAを利用してきたが、今後ANAは国内線国際線とも絶対に使用しないと決めた。158cmではあまりにも酷い。Lサイズのスーツケースが無駄になってしまう。乗換えは単なる口実だ。乗換え対策ならばそれだけを対象にすれば良い。
返信削除コメントをいただきありがとうございます。
削除確かに、ANAさんとしては、乗換え対策や提携強化など理由を並べていますが、目的は明らかにコストダウンですから今回の改悪を残念に思う方もとても多いはずです。
特にサイズ超過の荷物を預け入れる場合、15,000円、200アメリカドル、150ユーロのいずれかを支払う必要があるため、常識的な範囲の受益者負担を越えてしまっていると思える状況になってしまいますから。
少なくとも、これだけの金額負担が増えるとなると、せっかく購入したスーツケースもお蔵入りすることが増えるでしょう。
また、他の航空会社さんも追随する可能性が高い現在の状況下では、大型のスーツケース販売は低調になり、今後新たに購入する場合も選択肢も極端に絞られることは避けられないはずです。
これだけ影響の大きな改悪なのですから、本当に乗換え対策ならば多少オペレーションコストが必要になったとしても、それだけを対象にしてほしいと管理人自身も感じています。
今回はコメントをいただきありがとうございました。
管理人@スタ好き