2012年8月31日金曜日

大手プリンターメーカーのインクジェット部門完全撤退の衝撃?レックスマークさんの終焉は何を意味するのか考える

プリンターを楽しみながら日常的に利用している管理人ですが、少し驚くようなニュースに出会いました。

それは、プリンターメーカーさんとしても有名なレックスマークさんがプリンター事業からの撤退を決めたというもの。

このレックスマークさんのプリンター事業撤退について簡単に説明すると、
・人員削減を伴うプリンター開発と製造からの撤退を行う
・各種サービスやサポート、消耗品の提供は継続する予定
・インクジェットプリンター技術の売却も模索中
といったところでしょうか。

参考リンク:
Lexmark announces restructuring(英語)
アメリカレックスマークさんより)


管理人としては一番に気になったのはやはりインクジェットプリンター技術の売却です。

今後、どのような企業がインクジェットプリンター技術購入に名乗りを挙げることになるのか、もちろん現状ではわかりません。

しかし、インクカートリッジ回収を行う里帰りプロジェクトにも参加し、代表的なプリンターメーカーさんの1つとして数えられるレックスマークさんの保有していた技術が他社の手に渡ることになる可能性が高いのは間違いありません。

参考リンク:
里帰りプロジェクトとは
インクカートリッジ里帰りプロジェクトさんより)


特に、精密で微細な加工技術や制御技術が重要となるインクジェットプリンター技術は様々な特許などで保護されているでしょうから、今までプリンター事業に関わっていなかった新興企業であったり、あるいは今までプリンターメーカーさんと直接対立してきた互換インク製造メーカーさんがレックスマークさんの技術を取得した場合、思わぬ波乱の始まりになりかねないと考えるのも正直な部分です。

というのも、実際にプリンター製造を行うことが第一目標というわけではなく、特許裁判などでの手札や交換材料としての技術購入が行われることも可能性としてはありえると管理人は考えているからです。

この辺りは、スマートフォンなどで利用する通信技術関連の特許取得のために、Googleさんが様々な老舗携帯電話メーカー買収を行うことと似たような目的と言えるかもしれません。

その結果、どのようなことになるのかというと、(特許などに抵触することのない)より完成度の高く、使い勝手の向上した互換インクや詰替えインクが登場したり、あるいは、現状でさえ、価格崩壊が生じているインクジェットプリンター市場にさらに安価な製品が溢れさせるということを予想しています。

実際、管理人の周囲でも、プリンターは安価で、そこそこの画質で十分というユーザー層も一定数存在することも事実ですから、 仮に管理人の予想通りになった場合、 1万円以下のインクジェット複合機に互換インクを使ってみるという選択肢を選ぶことはこれからより一般的になることはあっても、流れが停滞することはあまり考えられないわけで、安価にプリンターを販売して高価格なインクカートリッジで利益を確保するといったビジネスモデル自体への影響も避けられないはずです。

そういったプリンターメーカーにとって逆風となる市場環境の中で重要になってくるのは、やはり利益率向上のために、市場シェアをどれだけ獲得するのかということ。

また、レックスマークさんの事業撤退からも分かるように、すでにインクジェットプリンター事業は、存在する会社すべてが安定して利益をあげられるような環境ではなくなり、シェア1位の企業、あるいは上位2位までの企業がなんとか生き延びていくという状況への変化もそれほど現実味のない話ではありません。

そういった意味では、2012年8月現在、様々な国内家電メーカーさんの中で生き残りをかけた提携であったり、事業の再構成が行われ、市場シェアの地図がめまぐるしく書き換えられているように、もしかすると、5年後にはプリンターメーカーさんの顔ぶれも大きく変化してしまっているということも十分考えられそうですね。

とはいえ、写真印刷をプリンター利用の主な目的にしている管理人としては、写真印刷技術向上に真剣に取り組んでいると感じるエプソンさんとキヤノンさんの国内2社に頑張って欲しいと考えているのも正直な気持ちと言えます。


管理人愛用中のPX-5Vおすすめ購入先リンク:
EPSON MAXART インクジェットプリンター PX-5VEPSON MAXART インクジェットプリンター PX-5V


エプソン
売り上げランキング : 2715

Amazonで詳しく見る



管理人作成のプリンター関連記事:
意外に高いのに忘れがちなおまけ?クリスピアL判に付属のクリーニングシートは捨てずに保管しよう

EPSON PX-3Vに求める必須性能?不満のない全部入りの高画質プリンターを考えた時の管理人が望む改善点

PX-5V&PX-7VユーザーがEPSON PX-3VとCanon PIXUS PRO-1に大きな期待をする理由

Canon PIXUS PRO-1(PIXMA PRO-1)は全部入りの12色A3顔料プリンターと言えるか?EPSON PX-5V&PX-7Vとじっくり比べてみる

EPSON新フラグシップPX-3Vのスペック/発売日を3つの手がかりから論理的に分析してみる

高性能写真用プリンターに5年間長期保証は必要か?PX-5V&PX-7VユーザーがエプソンGo-PACKを考えてみる

EPSON PX-5Vユーザーの気になるコスト?マットブラックとフォトブラックの切り替えは何円分のインクが必要?

PX-5V購入予定者が気になるインクカートリッジに関する3つの質問

これから顔料インクプリンターを購入する方のための「顔料プリンターQ&A」

0 件のコメント:

コメントを投稿