2016年1月19日火曜日

ヨーロッパと北米の空港税をJAL国際線特典航空券利用時のクラスごとで比べてみた


毎日の生活の中でコツコツとJALマイルを貯めている管理人宅では、夏休みなどの繁忙期に上位クラスの国際線特典航空券で海外個人旅行を楽しむ目的で活用しているのですが、そのお得度にはなかなか満足しています。

ただし、マイルを利用した特典航空券と言っても、完全無料で利用できるものではなく、発券を行うためには、燃油サーチャージと呼ばれる追加運賃や、空港税と呼ばれる空港使用料の負担が必要になってしまいます。

この燃油サーチャージと空港税のうち、管理人が疑問に感じていたのが空港税でした。

というのも、燃油サーチャージは、北米やヨーロッパ、オセアニアなど、ゾーンと呼ばれる区域ごとに金額が設定されている一方で、空港税については目的地や利用する空港ごとに異なっていることで有名だからです。

特に、管理人が海外個人旅行では必ず訪れるようにしているヨーロッパについては、 ロンドンの高額な空港税の評判はあまり良いものではなく、さらに費用負担が高騰するプレミアムエコノミー以上のクラスを利用する際には、ロンドン以外の空港の利用がおすすめだと感じてしまうほどでした。

管理人作成の関連記事:
イギリス行き特典航空券の予約では他の目的地から帰国することもおすすめだと考える理由

参考リンク:
JAL国際線特典航空券
国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内
JALさんより) 


そこで、実際にJAL国際線特典航空券で利用可能なヨーロッパの目的地ごとの空港税を
  • エコノミークラス
  • プレミアムエコノミー
  • ビジネスクラス
  • ファーストクラス
のそれぞれのクラスごとに調べてみることにしました。

その結果はというと、
ロンドン(イギリス):6,214マイル
・羽田発着
  • エコノミー:22,320円
  • プレミアム:34,510円
  • ビジネス:34,510円
  • ファースト:34,510円

パリ(フランス):6,194マイル
・羽田発着
  • エコノミー:9,960円
  • プレミアム:9,960円
  • ビジネス:15,140円
  • ファースト:15,140円
・成田発着
  • エコノミー:10,000円
  • プレミアム:10,000円
  • ビジネス:15,180円

フランクフルト(ドイツ):5,928マイル
・成田発着
  • エコノミー:13,970円
  • プレミアム:13,970円
  • ビジネス:13,970円

ヘルシンキ(フィンランド):5,229マイル
・成田発着
  • エコノミー:5,140円
  • プレミアム:5,140円
  • ビジネス:5,140円
となりました。

管理人注:
上記の数字は、2016年1月19日にJAL国際線特典航空券の申込で発券直前の画面まで手続きを進めた時に表示される金額から往復の燃油サーチャージ14,000円を差し引いたものです。
燃油サーチャージと異なり、空港税等は為替や税率の変動などの影響を受けて、その都度増減されるため、確認するタイミングによっては多少の違いが発生する可能性もあります。


こうしてみると、フランクフルトやヘルシンキのように利用するクラスで空港税が変化しない空港と、ロンドンやパリのように上位クラスにはより多くの空港税を課税する空港とに分かれることが分かります。

また、上位クラスで空港税が多く課税されるロンドンとパリでも、ロンドンがプレミアムエコノミー以上を増額の対象にしている一方で、パリはビジネスクラス以上を対象にしているなど、上位クラスの定義自体が異なっていることも面白いですね。

さらに、金額自体を比べてみると、同じエコノミークラス利用時でも、ロンドンを利用する場合はヘルシンキを利用する場合の4倍以上の空港税が必要になるなど、その影響の大きさは意外に大きいと感じます。

ちなみに、プレミアムエコノミー利用では、復路を変更するだけで、
東京-ロンドン-東京 の単純往復:
  34,510円
東京-ロンドン-(地上移動)-パリ-東京 のオープンジョー:
  9,960円(羽田発着、羽田発成田着とも同じ)
東京-ロンドン-(地上移動)-ヘルシンキ-東京 のオープンジョー:
  5,100円
という結果になりますから、帰国時にロンドンの空港を避けるのもお得度や旅の広がりを優先する時には良い選択肢になるかもしれません。


また、ヨーロッパ以外の長距離についてはどういった傾向を持つのかを調べるために、北米についても目的地の空港と利用するクラスごとに比べてみることにしました。
 
その結果はというと、
ニューヨーク(アメリカ):6,737マイル
・成田発着
  • エコノミー:9,990円
  • プレミアム:9,990円
  • ビジネス:9,990円
  • ファースト:9,990円

ボストン(アメリカ):6,700マイル
・成田発着
  • エコノミー:9,990円
  • ビジネス:9,990円

ダラス・フォートワース(アメリカ):6,436マイル
・成田発着
  • エコノミー:9,990円
  • プレミアム:9,990円
  • ビジネス:9,990円

シカゴ(アメリカ):6,283マイル
・成田発着
  • エコノミー:9,990円
  • プレミアム:9,990円
  • ビジネス:9,990円
  • ファースト:9,990円

サンディエゴ(アメリカ):5,554マイル
・成田発着
  • エコノミー:9,990円
  • ビジネス:9,990円

ロサンゼルス(アメリカ):5,458マイル
・成田発着
  • エコノミー:9,990円
  • プレミアム:9,990円
  • ビジネス:9,990円
  • ファースト:9,990円

サンフランシスコ(アメリカ):5,130マイル
・羽田発着
  • エコノミー:9,950円
  • プレミアム:9,950円
  • ビジネス:9,950円
  • ファースト:9,950円

バンクーバー(カナダ):4,681マイル
・成田発着
  • エコノミー:6,410円
  • ビジネス:6,410円
という形になりました。

こうしてみると、国自体が異なるバンクーバーと、日本から出発する時の空港が例外的に羽田空港に設定されているサンフランシスコ以外の空港は、すべてのクラスで9,990円の同一価格になっていることがわかります。

ちなみに、日本国内の空港でさえ、空港税に対して多少の違いを打ち出しているにも関わらず、アメリカ国内の主要空港では空港税等が同一というのは正直とても驚きでした。

参考リンク:
旅客サービス施設使用料、および旅客保安サービス料の変更について
国内線旅客施設使用料(PFC)について
成田国際空港における国内線旅客施設使用料(PFC)の導入について
JALさんより)


とは言え、ヨーロッパのように空港ごとに空港税にダイナミックな価格差が存在する場合、それによって旅程が左右される可能性がないわけでもありません。

そのため、自由な旅程を選択する上では、このように主要空港の空港税に極端に大きな価格差を発生させない方が旅行者にとってフレンドリーと言えますから、そうした目的もあって設定している価格なのかもしれませんね。




追記1:続きの記事を書きました
オセアニアとロシア、中距離アジアの空港税をJAL国際線特典航空券利用時のクラスごとで比べてみた

追記2:さらに続きの記事を書きました
韓国や東南アジアなど日本から近距離の空港税をJAL国際線特典航空券利用時のクラスごとで比べてみた

追記3:もうひとつ続きの記事を書きました
ホノルル(ハワイ)とグアムの空港税をJAL国際線特典航空券利用時のクラスごとで比べてみた

追記4:さらにもうひとつ続きの記事を書きました
東京発のJAL国際線特典航空券発券に必要な空港税を全ての目的地で調べてみた

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