2016年10月15日土曜日

2017年4月1日実施のJAL特典航空券6つのルール変更はどんな改善と改悪が入り交じったものなのか


2016年10月13日のことですが、JALさんがマイルを利用した特典航空券のルール変更を発表しました。

今回のルール変更は6つに分かれていて、いずれも2017年4月1日の新年度から実施されることは共通しています。

それぞれについて簡単に見てみると、
  1. 国内線特典航空券片道利用の必要マイル数が割高状態から往復の半分に減少
  2. 国内線特典航空券の離島路線乗り継ぎの必要マイル数が3割以上増加
  3. クラスJ国内線特典航空券の普通席への変更で差額マイルの払い戻しを実施
  4. 予約締切時間を全世界で日本時間に統一
  5. 搭乗する1人ずつに手続きにeチケット控えや会員カードなどが必要に
  6. 未使用特典航空券の払い戻し手数料のマイル払いを廃止
といった形になっていて、大半が国内線特典航空券を対象にしたルール変更ということが分かりますね。

参考リンク:
JAL特典航空券 ルール変更のご案内
JALさんより)


この中で管理人が気になっていて少しだけピックアップしたいのは、
  • 1つめ国内線特典航空券片道利用の必要マイル数が割高状態から往復の半分に減少
  • 2つめ国内線特典航空券の離島路線乗り継ぎの必要マイル数が3割以上増加
  • 6つめ未使用特典航空券の払い戻し手数料のマイル払いを廃止
の3つです。

まず、1つめ国内線特典航空券片道利用の必要マイル数が割高状態から往復の半分に減少というのは、これまでよりも納得感を感じながら片道利用が可能になるという意味で間違いなく改善といえるはず。

ただし、注意しなくてはいけないことの1つに、往復利用は往路から14日以内であれば予約受付が開始されてない復路も合わせて予約できるおかえり確約サービスやキャンセル時の払い戻し手数料が1回分のみ負担で済むなどの片道利用にはないメリットもあるということです。

参考リンク:
国内線特典航空券ご予約時の「お帰り確約サービス」について
未使用特典の払い戻しサービス
JALさんより)


このあたりは、今回のルール変更による改善で、今後往復利用と片道利用で積極的に使い分けていきたい部分かもしれませんね。


次に、2つめの、国内線特典航空券の離島路線乗り継ぎの必要マイル数が3割以上増加というのは、これまで沖縄などの主要目的地からさらに先にある離島を目的地としている特典航空券は、一律マイル5,000マイルのみの追加で往復分の2区間を予約できたものが、今後はそうした特別サービスはなくなり、本来の距離に応じた必要マイル数12,000マイルの追加が必要になるということです。

その結果、
東京-沖縄-石垣-沖縄-東京
といった離島を目的地にした往復の旅程では、これまでは
15,000マイル + 5,000マイル = 20,000マイル
で済んでいたものが、
15,000マイル + 12,000マイル = 27,000マイル
まで必要マイル数が3割以上に大幅アップされてしまうのは避けられないため、改悪と考えて間違いありません。

ちなみに、この改悪を知って管理人が最も心配したのは、現状は無料で追加できるJAL国際線特典航空券国内線区間の今後でした。

というのも、今回の離島路線に対する改悪は、乗り継ぎであっても必要なコストはしっかり支払ってもらうという方向性をしっかり感じさせるものですから、同じように乗り継ぎ便ながら全く無料で往復の国内線が利用できる国内線特典航空券も同じように、数千マイル程度の必要マイル数の増加などの改悪もJALさん側としては今後視野に入っているのかもしれません。

実際、マイルを利用した特典航空券と比較される有償の航空券の場合、国内線区間の追加は無料ではなく、往復10,000円の追加コストが必要なわけですから。

参考リンク:
JAL国際線特典航空券  ご利用条件
国際線運賃 運賃表
国際線乗り継ぎ割引運賃
JALさんより)


最後に、6つめの、未使用特典航空券の払い戻し手数料のマイル払いを廃止というのは、これまで特典航空券のキャンセルに必要な払い戻し手数料として、3,100円または3,100マイルでの支払いが可能だったのですが、2017年4月1日以降はマイルでの支払いは受け付けないということです。

つまり、純粋に選択肢が減ってしまうことだけに注目すると、改悪と言えそうですね。

ただ、1マイルの価値は少なくとも通常1マイル=1.5円から2円程度はありますから、3,100円と3,100マイルでは、3,100円での払い戻し手数料の支払いがお得と考える方も多いはず。

さらに、キャンセル時に有効期限が切れているマイルは払い戻し手数料に充当することはできないにも関わらず、そういった部分はとても分かりにくい説明になっていますから、JALさん側としてもそうした部分の案内や手続きの手間を削減するために、こうしたルール変更を実施することにしたのかもしれませんね。

管理人作成の関連記事:
JALマイルを使った特典航空券の払い戻し手数料はキャンセル前に有効期限切れの失効マイルで支払うことはできるのか

ちなみに、JALさんのライバル、ANAさんの場合、国内線も国際線も特典航空券のキャンセルを行う場合の払戻手数料は3,000マイル分で、マイルでのみ支払い可能。

参考リンク:
未使用特典の払い戻しサービス
JALさんより)

ANA国際線特典航空券 未使用特典の払い戻し
ANA国内線特典航空券 未使用特典の払い戻し
ANAさんより)


こうした部分では、実質的な払い戻し手数料はJALさんの方がANAさんよりもお得で、予定が確定していない時にでも、より手軽に予約しやすいのはJALさんと考えることができそうです。




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