2015年9月4日金曜日

マイルに加えて燃油サーチャージと税金の合計金額さえも大幅割引?最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券の支払金額のお得度を計算してみた


まるでJAL国際線特典航空券が対象のまとめ買い割引のように感じるほどの必要マイルの割引が提供されている、最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券ですが、そのお得度に注目している管理人にとって気になることが1つ残されています。

それは、必要マイル数以外でのメリットです。

具体的には、マイルを利用した国際線特典航空券でも支払う必要のある、空港税などの税金や燃油サーチャージの割引が、複数のJAL国際線特典航空券をまとめるようにして発券される、最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券にも適応されるのか、気になっていました。


そこで、管理人としては、日本との間の燃油サーチャージ金額が同じ、ヨーロッパとオセアニアの2つのエリアから、実際に海外発のJAL国際線特典航空券として利用する可能性のある、パリとシドニーの間の燃油サーチャージと税金の合計金額を比べてみたいと思います。

ちなみに、具体的な合計金額はすべてJALさんのホームページの国際線特典航空券の空席照会から調べたのですが、空席照会で表示される金額は、ファーストクラスやビジネスクラスでの空港税加算が含まれている金額のことも多いため、実際に発券手続きを続けた上で表示される、エコノミークラスの必要合計を利用することにしています。

参考リンク:
 国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内
JALさんより)


その燃油サーチャージと税金の合計金額はというと、日本経由のシドニーからパリ往復海外発のJAL国際線特典航空券の場合、42,790円でした。

比較対象として、 日本-シドニー間と、日本-パリ間の2つのJAL国際線特典航空券での単純往復に必要な金額はそれぞれ、
・日本-シドニー:33,630円
・日本-パリ:31,540円
となっていて、その合計金額は65,170円です。

つまり、日本経由のシドニーからパリ往復海外発のJAL国際線特典航空券を利用した方が約34.3%もの割引が得られるということになりますね。

この意外に大きな割引の理由は何かというと、合計金額に含まれる空港税は、基本的に往路と復路のそれぞれで出発した空港での請求が行われますから、
東京→シドニー
シドニー→東京
東京→パリ
パリ→東京
というように合計4回分の空港税が請求されてしまう2つのJAL国際線特典航空券を組み合わせた利用と、
シドニー→東京→パリ
パリ→東京→シドニー
というように合計2回の空港税請求しか行われない海外発のJAL国際線特典航空券利用では、そうした空港税の請求金額の差が大きな金額の違いになってしまったと管理人は考えています。


ちなみに、今回の計算ではエコノミークラス利用での燃油サーチャージと税金の合計金額で、最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券のお得度を計算しましたが、この傾向はビジネスクラスやファーストクラスを利用した場合も同様です。

ただ、ビジネスクラスやファーストクラスの最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券を利用する時には、目的地の選択に注意が必要になるのも事実。

というのも、目的地によっては、ビジネスクラスやファーストクラス利用時にエコノミークラスよりも割高な燃油サーチャージと税金の合計金額が請求されてしまうケースもあるからです。

具体的な例としては、日本経由のシドニーとパリ間ビジネスクラスの燃油サーチャージと税金合計金額が48,280円に対して、日本経由のシドニーとロンドンのビジネスクラスの合計金額は70,280円

同じヨーロッパエリア内の空港を変更するだけで、その差は22,000円ですから、一瞬何かの計算間違いじゃないかと思ってしまいますが、ロンドンは空港税が非常に高く、 特にビジネスクラスやファーストクラスなど、上位のシートを利用する場合、その負担はさらに増えてしまうことでも有名という事情もあるため、これはもう仕方のない部分です。

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そのため、日本を経由したシドニーとロンドンの単純往復として海外発JAL国際線特典航空券を利用するのではなく、
シドニー→日本→ロンドン
パリ→日本→シドニー
のような形で、ロンドンよりも格段に空港税負担の小さなパリから帰ってくるというのも選択肢としては考えられますね。

その場合の合計金額は48,280円と、日本経由でのシドニーとパリ間の単純往復と同じ金額になるため、お得度は高くなりますから。


もちろん、このような目的地の選択による難しさがあるのも事実ですが、それでも、2つのJAL国際線特典航空券をそれぞれ利用する場合と比べて、最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券の利用では、必要マイル数に加えて、燃油サーチャージや税金の合計金額さえも大幅な割引になってしまうわけですから、海外発JAL国際線特典航空券という選択肢もお得な選択肢としてなかなか面白いと思いますよ。




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