2015年10月15日木曜日

JALマイルを利用したJAL国際線アップグレード特典はどんな特徴を持つサービスなのか


JALマイルをコツコツと貯めている管理人宅ですが、2015年11月以降に実施されるファーストクラスやビジネスクラスを対象にした必要マイル数増加の改悪前に、なんとか2016年夏休みの大人二人分パリ行きファーストクラスを確保し、お得にマイルを利用する準備を完了できたのですが、その一方で、考えなくてはいけないことがあります。

それが、今後貯めていくことになるマイルの2017年以降の有効利用です。

やはり、せっかく貯めたマイルを利用するのですから、お得に利用したいと思っているのですが、2015年11月1日以降は、JAL国際線特典航空券やワンワールド特典航空券では改悪によって最大33%も必要マイル数が増加するわけですから、これまでのような活用方法ではなく、全く別の選択肢も考えるべきなのではないかと管理人自身感じていました。

その候補として気になっているのが、マイルを使って上位クラスへのアップグレードを行う、JAL国際線アップグレード特典です。

このJAL国際線アップグレード特典について簡単に説明すると、
・購入済みの有償JAL国際線航空券をマイルでアップグレードする特典
・アップグレードの種類は
 ビジネスクラスからファーストクラス
 プレミアムエコノミーを含むエコノミークラスからビジネスクラス
 エコノミークラスからプレミアムエコノミー
 の合計三種類
・エコノミークラス → ビジネスクラス → ファーストクラスのような
 アップグレード特典の重複利用は不可
・運賃に左右される予約クラスでアップグレードの可否が決定
・対象の予約クラスは
 ビジネスクラス → ファーストクラス:
  JALさんで販売されるすべてのビジネスクラスが対象
 エコノミークラス&プレミアムエコノミー→ ビジネスクラス:
  各種ダイナミックセイバーのタイプB(予約クラスK)以上が対象
 エコノミークラス → プレミアムエコノミー:
  各種ダイナミックセイバーのタイプBとタイプA(予約クラスKと
  H)とエコノミーセイバー(予約クラスB)が対象 
・ダイナミックセイバーのタイプCよりも安価な国際線航空券や
 パッケージツアーで利用する航空券、特典航空券などは対象外
・片道での利用もアップグレード特典の利用は可能
・利用可能区間数は片道で3区間まで、往復では合計6区間まで
・アップグレード特典の予約変更は不可。ただし、手数料無料での
 払い戻しが可能なため、払い戻し後の新規申し込みで結果的に
 アップグレード特典の予約変更は可能
・会員本人と会員本人から2親等以内の親族が特典の利用が可能
・アップグレード特典の対象座席数には制限あり
・申し込み受付開始は出発の330日前の午前10時から
・申し込みの締切は出発前日の19時まで
・キャンセル待ちも出発前日17:30までの限定で利用可能
・2015年11月1日以降も必要マイル数の改悪なし
・上級会員限定のアップグレード特典に必要なマイル数の
 割引キャンペーンも期間限定で開催中
といったところでしょうか。

参考リンク:
JAL国際線アップグレード特典
JAL国際線運賃と予約クラスの対応一覧
日本発JAL国際線運賃のご案内
FLY ONステイタス会員限定 アップグレードディスカウントキャンペーン
JALさんより)


こうしたJAL国際線アップグレード特典の特徴を確認する中で、管理人として特に気になるのは、アップグレード可能な予約クラスがかなり大きく制限されていることです。

実際、エコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレード可能な運賃の中で最も安価なものでも、各種ダイナミックセイバーのタイプBということですから、アップグレード対象外の中で最も安価な各種ダイナミックセイバーのタイプFとはかなりの差額が発生してしまうのは避けられません。

具体的には、 東京からヨーロッパまでのダイナミックセイバー7でのエコノミークラス利用往復航空券の運賃部分は価格の高い順に
タイプA:220,000円
タイプB:200,000円
タイプC:160,000円
タイプD:120,000円
タイプE:80,000円
タイプF:60,000円
となっていますから、タイプBの200,000円とタイプFの60,000円の差は3倍以上です。

もちろん、このタイプBという運賃には、エコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレードが可能という特長があるのですが、3倍以上の運賃負担に加えてさらにアップグレード特典を利用するためのマイルが日本とヨーロッパ間は往復で一般会員は55,000マイル、上級会員でも35,000マイルが追加で必要になるわけです。

そのため、管理人自身、通常よりもかなり高い運賃に加えて少ないとは言えないマイル数の負担が必要な時点で、本当にお得なマイルの活用方法なのか不安になってしまうのも正直な感想と言えます。

参考リンク:
日本発ヨーロッパ行き ダイナミックセイバー7運賃 一覧
JAL国際線 アップグレード特典 必要マイル早見表
JALさんより)


さらに、アップグレード特典を利用するためには、購入時にアップグレード用の座席が残っていて、同時にアップグレードするような最もスムーズなケース以外、実際に有償の航空券を購入し、アップグレード用の座席に空席が発生した後に追加での申し込みが必要なのですが、有償航空券の購入した時点では、最終的にアップグレード特典の対象になる座席が確保できるのかわからないため、せっかくアップグレードが可能な通常よりも高い運賃を選んでも無駄になってしまう可能性があるということです。


特に、あまりに高額過ぎて現実的ではない普通運賃を除いて、有償の国際線航空券では、自由な予約変更やキャンセルが制限されていますから、旅程が都合に合わなくなったというよくある理由はもちろん、航空券を購入したもののアップグレード用の座席に空席がなく、アップグレード特典に空きがある旅程への変更を行いたい場合でも、3万円から5万円ほどの払戻手数料を支払ってキャンセルを行った後、もう一度新規予約を行う必要があります。

つまり、国際線特典航空券のように、
・キャンセル待ち(空席待ち)をコスト負担などのリスクなしで利用可能
・同じ路線内の発券から1年以内の空席がある限り自由な予約変更
・3,100円または3,100マイルのみの払戻手数料でキャンセル可能
というような高いレベルの自由度を、JAL国際線アップグレード特典では予約時、そして予約後も実現することが困難と考えても問題ないはずです。

参考リンク:
ダイナミックセイバー7 ヨーロッパ行 運賃規則
JAL国際線特典航空券 マイル引き落とし後の変更
未使用特典の払い戻しサービス 
JALさんより)


JAL国際線特典航空券と比較した時に、特に気になるJAL国際線アップグレード特典の持つのデメリットが、2015年11月1日からJAL国際線特典航空券は大幅に改悪される一方で、JAL国際線アップグレード特典は改悪が行われずにそのままの必要マイル数を維持し、それどころか上級会員限定とはいえ、必要マイル数の割引さえ行われている理由といえるのかもしれませんね。




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