2015年11月13日金曜日

JAL国際線特典航空券で予約可能な全目的地の距離、必要マイル数、燃油サーチャージを比べてみた


管理人宅でコツコツと貯めているJALマイルは、 
  • JAL国際線特典航空券
  • JMB提携航空会社特典航空券
  • ワンワールド特典航空券
という3つの国際線特典航空券に活用できます。

この中でも、JMB提携航空会社特典航空券とワンワールド特典航空券の2つは、実際に利用する距離ごとに必要マイル数が設定されている距離制特典と呼ばれているのですが、唯一、JAL国際線特典航空券だけは、北米や欧州、アジアというように複数の目的地をゾーンとしてまとめて、それぞれのゾーンごとに必要マイル数を適応するゾーン制特典を採用しているために、少しユニークな存在です。 

管理人作成の関連記事:
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2種類の海外発JAL国際線特典航空券のお得な使い分けを考えてみた


というのも、同じゾーンの中に、日本からの距離が近い目的地と遠い目的地が混在する以上、本来、距離制特典の基準ではお得な目的地と損な目的地に分かれてしまうのは避けられないからです。

そこで、今回の記事では、JAL国際線特典航空券で予約可能な全34の目的地について、
  • 東京からの片道の距離(単位はマイル)
  • エコノミークラス利用時の必要なJALマイル数
  • 燃油サーチャージ金額
の3点について、比べてみることにしました。

ちなみに、並べる順番は東京からの片道の距離が小さい順です。

また、燃油サーチャージ金額は、2015年12月1日に値下げが予定されているため、値下げ前の11月30日までの金額と、その後ろに値下げ後の2015年12月1日からの金額を記載しています。

その結果はというと、
 プサン(韓国):618マイル
  必要マイル数 15,000マイル
  燃油サーチャージ 1,000円→600円

 ソウル(韓国):758マイル
  必要マイル数 15,000マイル
  燃油サーチャージ 1,000円→600円

 大連(中国):1,042マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 5,000円→3,000円

 上海(中国):1,111マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 5,000円→3,000円 

 天津(中国):1,305マイル(中部乗り継ぎのみ)
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 5,000円→3,000円

 北京(中国):1,313マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 5,000円→3,000円

 台北(台湾):1,330マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 5,000円→3,000円

 高雄(台湾):1,491マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 5,000円→3,000円

 グアム(アメリカ):1,561マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 6,000円→4,000円

 広州(中国):1,822マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 5,000円→3,000円

 香港:1,823マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 5,000円→3,000円
 
 マニラ(フィリピン):1,880マイル
  必要マイル数 20,000マイル
  燃油サーチャージ 6,000円→4,000円

 ハノイ(ベトナム):2,297マイル
  必要マイル数 35,000マイル
  燃油サーチャージ 6,000円→4,000円

 ホーチミン(ベトナム):2,706マイル
  必要マイル数 35,000マイル
  燃油サーチャージ 6,000円→4,000円

 バンコク(タイ):2,869マイル
  必要マイル数 35,000マイル
  燃油サーチャージ 9,000円→6,000円

 シンガポール:3,312マイル
  必要マイル数 35,000マイル
  燃油サーチャージ 9,000円→6,000円

 クアラルンプール(マレーシア):3,338マイル
  必要マイル数 35,000マイル
  燃油サーチャージ 9,000円→6,000円
 
 ジャカルタ(インドネシア):3,612マイル 
  必要マイル数 35,000マイル
  燃油サーチャージ 12,000円→8,000円
 
 デリー(インド):3,656マイル
  必要マイル数 35,000マイル
  燃油サーチャージ 12,000円→8,000円

 ホノルル(アメリカ):3,831マイル
  必要マイル数 40,000マイル
  燃油サーチャージ 12,000円→8,000円

 モスクワ(ロシア):4,664マイル
  必要マイル数 40,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 バンクーバー(カナダ):4,681マイル 
  必要マイル数 50,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 シドニー(オーストラリア):4,863マイル
  必要マイル数 40,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円 

 サンフランシスコ(アメリカ):5,130マイル
  必要マイル数 50,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円
 
 ヘルシンキ(フィンランド):5,229マイル
  必要マイル数 55,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円
 
 ロサンゼルス(アメリカ):5,458マイル
  必要マイル数 50,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 サンディエゴ(アメリカ):5,554マイル
  必要マイル数 50,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 フランクフルト(ドイツ):5,928マイル
  必要マイル数 55,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 パリ(フランス):6,194マイル
  必要マイル数 55,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 ロンドン(イギリス):6,214マイル
  必要マイル数 55,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 シカゴ(アメリカ):6,283マイル
  必要マイル数 50,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 ダラス・フォートワース(アメリカ):6,436マイル
  必要マイル数 50,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 ボストン(アメリカ):6,700マイル
  必要マイル数 50,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円

 ニューヨーク(アメリカ):6,737マイル
  必要マイル数 50,000マイル
  燃油サーチャージ 21,000円→14,000円
という形になります。

参考リンク:
JAL国際線特典航空券 マイル早見表
国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内
距離制特典区間マイル計算機
JALさんより)


この結果の中で、管理人が特に気になるのは、
  • モスクワとシドニーに比べてお得度の低いバンクーバーの必要マイル数
  • 大半の北米線に比べてお得度の低い欧州線の必要マイル数
の2つでした。

まず、バンクーバーまでの必要マイル数ですが、東京からバンクーバーまでの片道距離は4,681マイルとなっていて、モスクワの4,664マイルやシドニーの4,863マイルとそれほど距離としては変わりません。

しかし、それぞれの必要マイル数だけに注目してみると、バンクーバーは50,000マイルに対して、モスクワとシドニーはそれよりも10,000マイルも少ない40,000マイルでの利用が可能で、距離から考えるとバンクーバーへのJAL国際線特典航空券のお得度は低いということになってしまいます。


これと同じようなことがより多くの目的地間で起こっているのが、北米線と欧州線の必要マイル数です。

というのも、 北米線は50,000マイルから利用できるのですが、最低でも55,000マイルが必要なヨーロッパ線と同等の距離にある目的地が大半を占めるからです。

特に、シカゴ、ダラス・フォートワース、ボストン、ニューヨークの4つの都市については、ヨーロッパ線のすべての目的地よりも遠い距離にあるにも関わらず、必要マイル数は少なく設定されています。

この辺りの必要マイル数の差は、EU各国が航空会社に求めている規制の厳しさや、ロシア上空を通過する際の通過料支払いの名残、ヨーロッパ線自体の人気度などの可能性も、管理人自身も考えるのですが、はっきりとした理由は分からないため、とても不思議な印象を感じているのも正直な部分です。

とは言え、ファーストクラスやビジネスクラスをJAL国際線特典航空券で利用する時の必要マイル数は、ファーストクラスがエコノミークラスの約3倍、ビジネスクラスでエコノミークラスの約2倍という形になっていますから、実際に移動する距離や時間なども含めたお得度を考えると、エコノミークラスが割安な北米線が際立つのは間違いありません。


そう考えると、 マイルを利用した国際線特典航空券でファーストクラスやビジネスクラスなどの上位クラスを予約する時には北米線を選択し、ヨーロッパ線を上位クラスで利用する時には、ビジネスクラスの有償利用やアップグレードとの併用がおすすめかもしれないと管理人は感じています。




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