2011年10月2日日曜日

PX-5Vユーザーが考えるEPSON PX-7Vを買うべき理由/買わない理由



今現在、エプソンさんのPX-5Vを利用している管理人ですが、一台、気になるプリンターがあります。

それがEPSON PX-7V

簡単に説明すると、
・A3ノビまで対応
・8色光沢顔料インク採用
・光沢用のインク、グロスオプティマイザ採用 
・高彩色インクに、ブルー、レッド、オレンジを採用
・価格は6万円台前半
といったところでしょうか。

参考リンク:
EPSON Colorio インクジェットプリンター PX-7V 有線・無線LAN標準搭載 スマートフォンプリント対応 高光沢8色顔料インク 写真愛好家向け本格派モデル
EPSON Colorio インクジェットプリンター PX-7V 有線・無線LAN標準搭載 スマートフォンプリント対応 高光沢8色顔料インク 写真愛好家向け本格派モデル
Amazonさんより)

PX-7V製品情報
エプソンさんより)


管理人作成のPX-7V関連記事:
PX-7Vは光沢顔料ユーザーの希望になるか?PX-5V&PX-G920ユーザーが真剣に分析してみる 


とはいえ、A3ノビ対応の顔料インク採用プリンターは、 同じく2011年発売でPX-7Vの上位機種のPX-5Vをすでに愛用しています。

それにも関わらず、PX-7Vを追加で導入するとなると、それなりの理由が必要になります。

そういうこともあって、今回はPX-5Vユーザーから見た、PX-7Vを買うべき理由と、買わない理由を考えてみたいと思います。


さて、管理人自身、PX-7Vを買いたいと考えているのですが、あえてまずは、買わない理由から挙げていきます。


1、インクチェンジシステムが改善されていない

インクチェンジシステムとは、特定のインクについては、用紙設定や使用するインクによって、インクを切り替えるシステムのことです。

例えば、PX-7Vの場合は、マットブラックとブルー。 PX-5Vの場合はフォトブラックとマットブラックの切り替えが必要になります。

ただ、切り替えが発生するのみなら問題のないシステムなのですが、このインクチェンジを行うたびに、以前に設定されていたインクと新たに切り替えるインクが混ざる事のないように、ある程度のインクが捨てられてしまうことになるのが問題と考えています。

ちなみに、PX-5Vの場合はフォトブラックとマットブラックというブラックインク同士ということで、ある程度のインクの混ざることを容認するのであれば、それほどインクを消費しなくても済む設定が設けられました。

しかしながら、PX-7Vの場合は、切り替えが必要となるインクが、マットブラックとブルーということで、この2つのインクが混ざることはカラーバランスの異常に直接つながりかねないため、切り替えの度に多くのインク消費が必要となるのは覚悟すべきでしょう。

そのため、ブルーを必要とする高彩色な風景写真を印刷した後に、すぐモノクロの写真を印刷するということは、PX-7Vの場合、インクコスト的に慎重になってしまうはずです。

こういったところは、新たにインクヘッド金型を起こすことも含めて、本来はユーザーが残念に思いかねない部分を極力無くすような取り組みをしてもらいたいだけに残念な部分です。

そういう意味ではPX-7Vについて管理人が一番気になるのはこのインクチェンジシステムの未改善部分です。


2、PX-5Vに比べインク量が少ない

海外でのPX-7Vの該当機種が見つけられないため、インクカートリッジ内のインク容量は不明なのですが、少なくともPX-7の製品詳細ページのインクカートリッジを見ると、PX-5Vのものより幅が3分の1から4分の1ほど小さいものになっています。

これは、インクカートリッジの交換頻度がPX-5Vに比べ増えるということにつながります。

第一世代のPX-Gインク採用機種とは言え、管理人自身PX-G920のインクカートリッジ交換をする度に、印刷結果の色変化に苦しんできた経験があるため、光沢顔料プリンターでのインクカートリッジ交換頻度の増加は歓迎できないというのが正直な部分と言えます。

それまでと全く同じ設定で印刷を行っているのにも関わらず、インクを交換した前と後で印刷結果が明らかに異なる場合は、ユーザー側に即効性のある解決策は存在しないわけで、頭を悩ませる原因となりました。


また、インクカートリッジ内のインク容量だけが直接影響を与えるわけではないのですが、L判写真用紙への同一条件での印刷コストを比較すると、PX-5Vの約19.2円に対して、PX-7Vは約22.1円。実質的に、A4光沢顔料モデルPX-G930の約22.7円にかなり近いものになっています。

このコストの増大は、より広い面積を持つA3ノビなどを印刷した時には差がより大きくなるわけで、長く使っていく上では気にかかる部分と言えるかも知れません。

とはいえ、実質的にPX-G930よりも一色、オレンジインクが増えているにも関わらず、コストパフォーマンスが低下するどころか、逆にわずかでも向上している部分に、PX-7Vのインク容量増量の効果が表れているかもしれないと感じる部分です。


3、 PX-7V用のインク買い置きコストが11,720円増加

プリンターを運用していく中で気になるのがインクコストです。しかし、快適な運用を考えた場合、 プリンターに装着しているインクカートリッジだけではなく、交換時にすぐに交換が可能にするための買い置きのインクカートリッジが必要になります。

管理人の場合、全ての色を少なくとも1本ずつ、PX-5Vでのライト系インクなどの消費量が大きい色のインクは複数本、常備するように心がけています。

そうしたことを考え、PX-7Vで全てのインクを1本ずつ買い置きした際には、11,720円の買い置きコストが必要となることに。
(エプソンダイレクトさんの価格を利用。グロスオプティマイザは670円、それ以外の8色は1,380円で計算)

ちなみに、PX-5Vの場合は、19,440円
(エプソンダイレクトさんの価格を利用。8色をそれぞれ2,430円で計算。)

これだけでちょっとしたプリンター本体が買えてしまうことに。



逆に買うべき理由を挙げていくと

1、光沢顔料インク搭載機の一つの到達点

一番のPX-7Vに惹かれる理由はこれでしょう。
特長的な光沢顔料インクを、ブルー、レッド、オレンジの3色採用ということで、光沢顔料インク搭載機としての全部入りを実現しているのは非常に魅力的に思える部分です。

やはり、光沢顔料インク搭載機の鮮やかな色合は、時にこれでしか表現できないと思わせる色を出してくれることもあるだけに、風景写真に真摯に取り組みたい場合、手にしたいと思わせるだけの価値がPX-7Vにはあります。


2、インクカートリッジの交換頻度が高い

PX-5VとPX-7Vを比較した際に、オールマイティさと安定性を合わせ持つPX-5Vに対して、PX-7Vはここ一番で個性を発揮するスパイス的な用途になりがちかもしれません。

もちろん、オレンジインクが搭載されたことで、色のバランス的にも第一世代のPX-Gインク採用機よりも扱いやすいものになっているのは間違いないでしょうが、それでも、ライト系インクを採用するPX-5Vの安定性と比べるのは少々難しいはずです。

そう考えた時、問題になるのが、インクカートリッジの使用期限。
エプソンさんでは開封後6ヶ月以内に使い切ることを推奨しています。

もちろん、数日~1週間程度の誤差ならば問題はないはずですが、それでも、1ヶ月単位で使い切れない期間が続くとなると、プリンター本体のヘッドなどにも影響が心配される部分です。

そういった意味では、PX-5VとPX-7Vを比較した際に、少ないと考えられるPX-7Vのインクカートリッジ内のインク容量は交換頻度を下げずに、メーカーさんの推奨利用期間を守るという意味では、良い影響を与える部分といえるかも知れません。


3、デザイン的にPX-5Vとの統一感がある

部屋に設置することを考えると、今までのインテリアと比較して違和感がないことも意外に重要です。

そう考えた時、PX-7Vのデザインは既に設置しているPX-5Vと同じメーカーさん製ということもあり、違和感は少ないものになります。

さらに、大きさもPX-5Vの幅616×奥行き369×高さ228 (mm)に対し、PX-7Vは幅622×奥行き324×高さ219(mm)とそれほど大きな差がないのも、設置用の棚を準備する上で助かる部分といえるでしょう。



以上のように、様々な観点からPX-7Vを考えてきましたが、光沢顔料インク機の愛用してきたユーザーにとって、PX-7Vは待ち望んでいた新機種と言えるのは間違いないでしょう。

実際、管理人自身、導入へかなり傾いているというのが正直な部分です。

管理人おすすめのPX-7V購入先リンク:
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追記:無事(?)にPX-7Vユーザーになりました
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2 件のコメント:

  1. 色々と参考になりました。
    ありがとうございます

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    1. コメントをいただきありがとうございます。
      更新継続の大きな励みになります。

      また、少しでもお役に立てたのならば、管理人としても嬉しい限りです。
      今回のコメント、本当にありがとうございました。

      管理人@スタ好き

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