2015年7月24日金曜日

実施4ヶ月前のJALマイル緊急改悪?ワンワールド特典航空券でも必要マイル数増加が決定


JALマイルを貯めている管理人にとって、2015年は大きな変化が続く一年だと感じています。

というのも、2014年11月26日に発表されたJALマイレージバンク リニューアルによって、何点か国際線特典航空券の利便性が向上するのと同時に、2015年11月1日予約分からJAL国際線特典航空券のビジネスクラスとファーストクラスの必要マイル数が大幅に増加するなど、大きなインパクトのある改悪も実施されることが決定されたからです。

そのため、管理人宅でも、改悪の実施で必要マイル数が大幅に増えてしまう前に、2016年夏のビジネスクラスやファーストクラスの国際線特典航空券予約を完了するため、コツコツと1年以上先の旅程を作成してきました。

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ただ、管理人の予想では、少なくとも2017年までは改悪の影響を大きく受けることなく、ビジネスクラスやファーストクラスを利用できると考えていたのも事実です。

なぜなら、改悪が行われるのは、あくまでJALさんのマイルを利用して、JALさんの運行するフライトを特典航空券として予約する、JAL国際線特典航空券のみですから、それ以外の、JMB提携航空会社特典航空券やワンワールド特典航空券は改悪が行われず、 リニューアル発表後も無傷のままだったからです。

また、いずれJAL国際線特典航空券との必要マイル数のバランスを取るために改悪が行われるとしても、その影響の大きさから考えて、
2014年11月26日:約1年後の改悪実施予定を発表
 ↓
2015年11月1日:改悪実施
 ↓
2016年10月31日: 曜日限定特典の優遇終了

というような形で発表と実施が行われたJAL国際線特典航空券と同様に、1年程度の猶予を確保した状態でアナウンスが行われると期待していました。

管理人作成の関連記事:
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しかし、かなり衝撃的なことに、そうした管理人の予想、そして期待はあっさりと裏切られることになりました。

というのも、JAL国際線特典航空券と同じ2015年11月1日から、ワンワールド特典航空券のビジネスクラスやファーストクラスの予約に必要なマイル数が増加することになったからです。

参考リンク:
ワンワールド特典航空券 マイル早見表
JALさんより)


ただ、この改悪は2015年7月8日に、
2015年11月からのJAL国際線特典航空券の改悪後はワンワールド特典航空券の改悪も避けられないと考える理由
として、管理人がワンワールド特典航空券の改悪を予想する記事を作成した時には、発表されていませんでしたから、この15日間の間に発表されたということになります。

また、管理人がJALさんのニュースリリースやお知らせなどの一覧のページを確認した限りでは、特別な発表は行われていないため、実際に予約を行う時やホームページ上で必要マイル数を確認しようとした時になって初めて分かるこっそりと発表された改悪ということになるはずです。

参考リンク:
JALマイレージバンクからの新着情報一覧
国際線の新着情報一覧
プレスリリース一覧
JALさんより)


確かに、JAL国際線特典航空券やJMB提携航空会社特典航空券に比べて、ワンワールド特典航空券は、世界一周も含めた長距離の複雑な旅程も作成できるため、必要マイル数も多くなりますから、利用者数自体が少なく、その影響も軽微とJALさん側も考えたのかもしれません。

しかし、必要マイル数の増加で予約自体を諦めなくてはいけないケースが発生する可能性もありますから、改悪実施までの猶予も実質4ヶ月未満と圧倒的に短いことも合わせて、管理人自身、あまり良い印象は感じないというのが正直な部分です。


では、肝心のワンワールド特典航空券の改悪はどういったものなのか。

具体的には、
ゾーン1(総旅程距離4,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで45,000マイル
  2015年11月1日以降48,000マイル(約7%増)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで65,000マイル
  2015年11月1日以降72,000マイル(約10%増)
ゾーン2(総旅程距離4,001マイルから8,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで65,000マイル
  2015年11月1日以降80,000マイル (約23%増)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで85,000マイル
  2015年11月1日以降100,000マイル(約18%増)
ゾーン3(総旅程距離8,001マイルから10,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで80,000マイル
  2015年11月1日以降80,000マイル(変更なし)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで110,000マイル
  2015年11月1日以降110,000マイル(変更なし)
ゾーン4(総旅程距離10,001マイルから12,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで90,000マイル
  2015年11月1日以降110,000マイル(約22%増)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで120,000マイル
  2015年11月1日以降160,000マイル(約33%増)
ゾーン5(総旅程距離12,001マイルから14,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで100,000マイル
  2015年11月1日以降110,000マイル(約10%増)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで140,000マイル
  2015年11月1日以降160,000マイル(約14%増)
ゾーン6(総旅程距離14,001マイルから20,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで120,000マイル
  2015年11月1日以降120,000マイル(変更なし)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで170,000マイル
  2015年11月1日以降170,000マイル(変更なし)
ゾーン7(総旅程距離20,001マイルから25,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで150,000マイル
  2015年11月1日以降 150,000マイル(変更なし)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで230,000マイル
  2015年11月1日以降230,000マイル(変更なし)
ゾーン8(総旅程距離25,001マイルから29,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで190,000マイル
  2015年11月1日以降190,000マイル(変更なし)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで280,000マイル
  2015年11月1日以降280,000マイル(変更なし)
ゾーン9(総旅程距離29,001マイルから34,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで200,000マイル
  2015年11月1日以降200,000マイル(変更なし)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで300,000マイル
  2015年11月1日以降300,000マイル(変更なし)
ゾーン10(総旅程距離34,001マイルから50,000マイルまで)
 ・ビジネスクラス:
  2015年10月31日まで220,000マイル
  2015年11月1日以降220,000マイル(変更なし)
 ・ファーストクラス
  2015年10月31日まで330,000マイル
  2015年11月1日以降330,000マイル(変更なし)
といった形になっています。


この中で管理人が特に興味深いと感じるのは、総旅程距離によって決定されるゾーンごとに、改悪の有無だけではなく、必要マイルの増加割合さえも異なることです。

特に、総旅程距離が8,001マイルから10,000マイルまでのゾーン3では、必要マイル数は変更されていないため、その前後のゾーン2やゾーン4がクラスによって約20%から30%前後の必要マイル数の増加が行われていることと対照的になっています。

また、総旅程距離が14,001マイル以上の、ゾーン6以降では、まったく必要マイル数は変わっていないことも、一見少し不思議な印象を感じますね。

では、今回の改悪を管理人はどのように考えているのかというと、
・複数のゾーンの統合
・近距離旅程の必要マイル数増加
の組み合わせだと捉えています。

まず、複数のゾーンの統合というのは、2015年11月1日以降、ゾーン4とゾーン5の必要マイル数がビジネスクラスとファーストクラスのそれぞれのマイル数が同じものになってしまう部分が分かりやすいかもしれません。

というのも、2015年10月31日までは、総旅程距離10,001マイルから12,000マイルまでをゾーン4、総旅程距離12,001マイルから14,000マイルまでをゾーン5として分けていたものを、2015年11月1日からは、 総旅程距離10,001マイルから14,000マイルまでを必要マイル数が同じ1つのゾーンに統合されたと考えることができるからです。 

また、同様にビジネスクラス限定ですが、ゾーン2とゾーン3の間でも、ゾーン2がゾーン3に吸収される形で、統合されていることがわかります。

つまり、これはどういうことかというと、これまではゾーンの区切りを細かなものにすることで、実際の総旅程距離に見合ったより少ない必要マイル数でのワンワールド特典航空券の利用が可能だったものが、2015年11月1日以降はゾーンの区切りが大雑把で大きなものに変わってしまったため、利用する総旅程距離によってはこれまでよりも、必要マイル数が大幅に増えてしまう可能性があるということです。

それに加える形で、 総旅程距離14,000マイルまでのワンワールド特典航空券の中では比較的近距離旅程の必要マイル数増加も行われています。

ちなみに、東京とパリ間が往復12,388マイル、東京とニューヨーク間が往復13,474マイルですから、それを踏まえて総旅程距離14,000マイルまでという数字を考えると、すでに必要マイル数の増加がアナウンスされていたJAL国際線特典航空券の代わりに、抜け道としてワンワールド特典航空券のビジネスクラスやファーストクラスが利用されないようにするためにしっかり狙い撃ちされた改悪と考えることができそうですね。

参考リンク:
JAL国際線区間マイル表
距離制特典区間マイル計算機
JALさんより)


ただ、その一方で、ワンワールド特典航空券を利用した世界一周で活躍するゾーン6以降は、その必要マイル数は据え置きですから、そうした使い方を計画している利用者にとってはこれまでと変化はない以上、許容範囲と言える変更なのかもしれません。

また、これまでのゾーン4とゾーン5を統合した総旅程距離10,001マイルから14,000マイルまでのワンワールド特典航空券の必要マイル数は、総旅程距離14,001マイルから20,000マイルまでの必要マイル数と比べて10,000マイルの違いがあるだけという、とんでもない状況ですから、10,000マイルの追加で総旅程距離を6,000マイルも追加できるゾーン6のお得度は相対的にとても高くなったと考えることができそうですね。


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