2015年8月29日土曜日

2種類の海外発JAL国際線特典航空券のお得な使い分けを考えてみた


JALマイルを貯めている管理人が面白いと感じているものの1つに、海外発のJAL国際線特典航空券があります。

一般的なJAL国際線特典航空券は、日本国内の出発地から海外の目的地への旅程を対象とする航空券なのですが、海外発の特典航空券はその名の通り、海外の国を出発地としながら、日本を含めた他の目的地に向かう航空券として設定されています。

ただ、海外発のJAL国際線特典航空券といっても、
・最終目的地が日本
・最終目的地が海外(日本には経由地として滞在するのみ)
という2種類があり、それぞれ似ているようでかなり異なる特徴を持つため、少し注意が必要です。

ちなみに、それぞれの海外発のJAL国際線特典航空券について、イメージしやすい具体例を例示すると、
・最終目的地が日本:
 台北→東京→台湾
・最終目的地が海外:
 台北→東京→ロンドン→東京→台北
というような旅程になります。


まず、最終目的地が日本の海外発JAL国際線特典航空券について簡単に説明すると、
・海外を出発地とするJAL国際線特典航空券
・必要マイル数は日本を出発地とする時と同じ
・日本からの利用開始時は海外の出発地まで別途片道の
 移動手段確保が必要
・国際線2区間と国内線2区間の合計4区間まで利用可能
・日本国内での24時間以内の乗り継ぎを必要としない
 24時間以上の滞在が目的地以外に1回まで可能
・国内線区間も通常の2ヶ月より前の330日前から予約可能
・国内線区間は長距離でも追加のマイル負担は不要
・空席がある限り発券から1年の期間内であれば予約変更可能
といったところでしょうか。

また、最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券について簡単に説明すると、
・海外を出発地とするJAL国際線特典航空券
・必要マイル数は専用の必要マイル数が設定
・出発地となる海外の国と目的地となる海外の国を目的とした
 日本国内発の特典航空券2回分を別々に発券するよりは合計
 必要マイル数がお得
・日本からの利用開始時は海外の出発地まで別途片道の
 移動手段確保が必要
・国際線4区間と国内線2区間の合計6区間まで利用可能
・日本国内での24時間以内の乗り継ぎを必要としない
 24時間以上の滞在が2回まで可能
・国内線区間は往路・復路各1区間まで
・往路と復路のどちらか一方での国内線2区間の利用は不可
・国内線区間も通常の2ヶ月より前の330日前から予約可能
・空席がある限り発券から1年の期間内であれば予約変更可能
といったところでしょうか。

参考リンク:
JAL国際線特典航空券詳細
JAL国際線特典航空券空席照会
JALさんより)


管理人が特に面白いと感じているのは、どちらの特典航空券も、海外を出発地とすることで、日本国内を出発地とした特典航空券の
24時間以内の乗り継ぎのみ可能で、24時間以上の滞在は不可
という制限を受けないことです。

このため、特典航空券での旅行の途中にも関わらず、日本国内での24時間以上の滞在として日常生活を行い、発券から1年以内であれば、好きな時に旅行を再開することも可能になってしまいます。


さらに、最終目的地が日本の海外発JAL国際線特典航空券の場合は、国内線2区間分を利用して、国内線往復旅行も楽しめることに。

具体的には、
台北→東京→台湾
という海外と日本国内の単純往復だけではなく、
台北→東京→沖縄→東京→台湾
というように、日本国内の国内線区間を最大2区間まで無料で追加できるということです。

特に、この時の国内線区間については、通常の国内線特典航空券のように距離によって必要マイル数が増減するということはありません。

そのため、通常国内線特典航空券では
・東京→大阪→東京 
といった12,000マイルが必要になる往復はもちろん、
・東京→沖縄→東京
のような15,000マイル分の往復でも、
・東京→宮古→東京
というような20,000マイル分の往復さえも、JAL国際線特典航空券の必要マイル数だけで追加利用できますから、そのお得度はかなり高いということが分かります。

参考リンク:
JALグループ国内線特典航空券 マイル早見表
JALさんより)


つまり、具体的な活用例としては、LCCさんなどの安価なフライトを利用して韓国へ移動し、そこで韓国を出発地、日本を目的地とした15,000マイルの海外発JAL国際線特典航空券を使い始めることで、最大20,000マイルの価値のある国内線区間を通常の2ヶ月前よりも早い330日前から予約し、実際に利用できるということですね。

ただし、最終目的地が日本の海外発JAL国際線特典航空券をこうした国内線の有効利用を目的とした形で利用する場合の注意点としては、あくまで国内線2区間目は、国際線区間への乗り継ぎということですから、その国内線を利用した24時間以内に、海外の出発地へ戻る国際線を利用する必要があるということを忘れてはいけません。

そのため、この最終の国際線区間の扱いについては、次の海外発JAL国際線特典航空券につなげるのか、それとも国内線区間の利用が終了した時点で旅程を終了することをJALさんに伝え、その後の国際線区間はキャンセルとするのかは、あらかじめ考えておくべきということですね。

ちなみに、海外発の出発地としてはそれ以外の国も選べますが、必要マイルに対する国内線区間のお得度の高さやLCCさんのフライトなどの安価な移動手段確保が容易ということ、さらには、海外の出発地へ戻った後の日本への帰国が必要時間的に容易という意味では、少なくともアジア周辺がおすすめなのは間違いないはずです。


一方の、最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券の場合は、国内線区間を楽しむ目的で利用することは大きく制限されていますから、似ているようで全く違う海外発JAL国際線特典航空券ということが分かります。

というのも、 台北を出発地、日本国内を経由して、ロンドンを最終目的地とする、特典航空券を利用しながら、国内線区間を楽しむ場合、
台北→東京→ロンドン→東京→台北  
という旅程の、往復それぞれの東京部分に国内線区間を追加する必要があるのですが、この場合、
往路と復路のどちらか一方での国内線2区間の利用は不可
という制限の影響を受けますから、
台北→東京→沖縄→東京→ロンドン→東京→台北
というような往路だけに国内線2区間が含まれている旅程は利用できません。

そうした制限を回避する目的で、大阪の関西国際空港のように、特典航空券として利用可能なJALさんが運航する便が、直行便として就航している空港を利用する場合、
台北→大阪→東京→ロンドン→東京→大阪→台北
というような形で、
大阪→東京、 東京→大阪
の国内線区間を追加することはできるのですが、こうした国内線利用は
・羽田空港
・成田空港
・中部国際空港
・関西国際空港
のような国際線が多く就航する大規模な空港を経由した場合に限られますから、それ以外の国内空港を対象にした自由度の高い国内線利用は不可能です。

ちなみに、それ以外の国内空港に発着するJALさんの便名の着いた国際線が利用できるのではないかと考えてしまいますが、それらの国際線は例外なくJALさん運航便ではなく、他の提携航空会社さんが運行するコードシェア便ですから、そもそもJAL国際線特典航空券としての利用自体ができません。

参考リンク:
JAL国際線 時刻表
JAL国際線特典航空券でご利用いただけるJALコードシェア便
JALさんより)


そのため、最終目的地が海外の海外発JAL国際線特典航空券は、素直に複数の目的地をお得に1回分の特典航空券の発券で楽しむ用途にのみ利用するのがおすすめと言えるかもしれませんね。




追記1:続きの記事を書きました
2年連続の改悪!JAL国際線特典航空券で2016年11月1日から実施の利用条件悪化内容が発表

追記2:さらに続きの記事を書きました
JAL国際線特典航空券の2016年11月からのキャンセル待ち改悪はどんな悪影響をもたらしたのか

追記3:もうひとつ続きの記事を書きました
2015年と2016年のJAL国際線特典航空券での度重なる改悪は何を目指しているのか

追記4:さらにもうひとつ続きの記事を書きました
キャンセル待ち大幅改悪のJAL国際線特典航空券 今後の予約テクニックを考える

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2 件のコメント:

  1. 11月から国内滞在ができなくなるみたいです

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    1. コメントをいただきありがとうございます。

      2016年11月1日からの改悪については、このブログの「マイル&特典航空券」カテゴリー最新記事でも、
      2年連続の改悪!JAL国際線特典航空券で2016年11月1日から実施の利用条件悪化内容が発表
      http://stampcard1.blogspot.jp/2016/04/2jal2016111.html
      (2016年4月15日)

      JAL国際線特典航空券の2016年11月からのキャンセル待ち改悪はどんな悪影響をもたらしたのか
      http://stampcard1.blogspot.jp/2016/04/jal201611.html
      (2016年4月18日)

      2015年と2016年のJAL国際線特典航空券での度重なる改悪は何を目指しているのか
      http://stampcard1.blogspot.jp/2016/04/20152016jal.html
      (2016年4月19日)

      キャンセル待ち大幅改悪のJAL国際線特典航空券 今後の予約テクニックを考える
      http://stampcard1.blogspot.jp/2016/04/jal_22.html
      (2016年4月22日)
      の合計4回に渡って特集し、追記を重ねてきたものの、過去の記事への追記漏れをご指摘頂けたことはとてもありがたいものでした。

      今回のコメント、本当にありがとうございました。

      管理人@スタ好き

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