2017年2月3日金曜日

リニューアル済みのフィレンツェ ウフィツィ美術館でレオナルド・ダ・ビンチ作品の扱いの変化に驚いてしまった



2016年-2017年の年末年始ヨーロッパ旅行でイタリア  フィレンツェのウフィツィ美術館で作品を鑑賞していく中で次第に強くなっていったものが感情がありました。

それは強烈なまでの違和感。

というのも、目玉となるような有名な名作を含め、作品の配置がダイナミックに変更されていたからです。


上の写真はこれまでボッティチェリ作のビーナスの誕生と春(プリマヴェーラ)が対になるように一緒に並べられていた部屋の様子ですが、そうしたどこか安心感を感じさせる配置が見直され、部屋の中央にあった観賞用のベンチも撤去されていました。

管理人はそのベンチからのんびりとじっくりこれら2つの大作を眺めるのがとても好きだったのですが、そうした楽しみ方は失われることに。

また、それ以上に衝撃的だったのが、このボッティチェリのビーナスの誕生と春が展示されている部屋の隣の部屋にあったはずのレオナルドダビンチの手がけた作品が完全になくなっていたことです。

その作品とは、彼の師匠ヴェロッキオとの合作としても知られるキリストの洗礼、そしてレオナルドダビンチの代表作の1つとしても知られる受胎告知の2枚。

ボッティチェリの大作を鑑賞した直後のタイミングで、レオナルドダビンチの繊細な筆致が際立つ2枚を楽しむことは、ルネサンス期を代表する巨匠の個性の違いを最大限鮮やかに体感できるため、管理人にとって大切な瞬間だっただけに、言葉で言い尽くせないほど残念な出来事でした。


では、肝心のレオナルドダビンチの作品はどこに行ったのかと言うと、展示も後半も後半部分になる展示室79に移動してしまっていました。


あまりにレオナルドダビンチの絵画がどこに移動したのか係員に質問されることが多いのか、これでもかというくらいに、案内板が設置されていまします。

これならうっかり展示室を通り過ぎたりで見逃してしまわなくて安心ですね・・・。



実際の展示室79は部屋の前にレオナルドダビンチの展示室だと分かるように大きな案内板も設置済み。


中は照明の落とされた暗い部屋になっていて、そこに受胎告知が壁に埋め込まれる形で展示されています。


柱とその周りにあるソファを挟んで反対側にあるキリストの洗礼も同様。

確かに浮き上がるような印象的なライティングの展示なのですが、管理人としては、自然光も利用したこれまでのよう前半部分での展示の方が好みというのが正直な部分です。


とは言え、受胎告知とキリストの洗礼の間の柱部分にフィットする形で設置されたソファは、じっくりと作品を鑑賞できる意味では改善ですから、改善と改悪の両方を感じることになった変化と言えるかもしれません。


ちなみに、最近だとパリのオルセー美術館でも印象派作品群が集められ、大規模に移動するリニューアルが行われました。

この場合も、これまでの展示とは大きく異なる印象を感じた点で今回のウフィツィ美術館のリニューアルとは共通している以上、その時その時で見たい美術館の展示は見ておくことが必要だと感じました。

やはり、美術館や博物館のリニューアルの全てがそのままストレートに利用者に対する改善につながるわけではないですから。




管理人作成のインターコンチネンタル パリ ル グラン関連記事:
パリでの滞在をインターコンチネンタル パリ ル グラン(InterContinental Paris Le Grand)に決めた理由
(2014年8月19日)

インターコンチネンタル パリ ル グランのラウンジ、クラブ インターコンチネンタルではどんなサービスが提供されているのか
(2014年8月20日)

開業から140年以上のパリの老舗カフェ、カフェ・ド・ラ・ぺ(Le Café de la Paix)の朝食を楽しんでみた
(2014年8月22日)

パリで管理人宅が一番気に入っているインターコンチネンタル パリ ル グラン(InterContinental Paris Le Grand)の0階を少し詳しく歩きまわってみた
(2016年9月14日)

インターコンチネンタル パリ ル グラン(InterContinental Paris Le Grand)のクラブ インターコンチネンタルルーム滞在記
(2016年9月16日)

パリらしいアフタヌーンティーをのんびりたっぷり味わえるインターコンチネンタル パリ ル グランのクラブラウンジでの午後を楽しんできた
(2016年9月17日)

インターコンチネンタル パリ ル グランのラウンジでのカクテルタイムはうっかりすると夕食になってしまうくらいパワーアップしていた
(2016年9月19日)

インターコンチネンタル パリ ル グランのラウンジでの朝食でこれまでで一番美味しいと感じるオムレツを楽しむことになった
(2016年9月20日)

0 件のコメント:

コメントを投稿