それが、2015年5月14日発売予定のA2ノビサイズ対応プリンター、SC-PX3Vです。
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参考リンク:
EPSON インクジェットプリンター SC-PX3V
(Amazonさんより)
ただ、このSC-PX3Vでは、エプソンさんの製品情報ページを読み解いても、先代機種であるPX-5002からの改良部分がなかなか分かりにくいと管理人自身は感じていました。
そこで、管理人が気になる仕様について、SC-PX3V、PX-5002、SC-PX5VⅡ、PX-5V、PX-7Vを比較してみたいと思います。
その気になる仕様とは
1、用紙サイズ
2、インクの種類
3、最高解像度
4、最小インクサイズ
5、インクの世代
6、対応する用紙の厚さ
7、消費電力
8、本体サイズ
9、重さ
10、インクカートリッジ価格(直営ショップ)
11、印刷速度
12、印刷コスト
13、PCとの接続インターフェース
14、販売価格
の合計14個です。
それぞれ見ていくことにしましょう。
1、用紙サイズ
SC-PX3V:A2ノビ
PX-5002:A2
SC-PX5VⅡ:A3ノビ
PX-5V:A3ノビ
PX-7V:A3ノビ
用紙サイズでは、PX-5002までのA2サイズから進歩する形で、SC-PX3VではA2ノビまでのプリントが可能になり、それ以外の3機種のA3ノビサイズまでの対応に想像以上に大きな差をつけることになりました。
2、インクの種類
SC-PX3V:
フォトブラックまたはマットブラック、シアン
ビビッドマゼンタ、イエロー、ライトシアン
ビビッドライトマゼンタ、グレー、ライトグレー
の合計9種類。
ただし、ブラックはいずれか一方のみ切り替えて利用。
PX-5002:
SC-PX3Vと同様
SC-PX5VⅡ:
SC-PX3Vと同様
PX-5V:
SC-PX3Vと同様
PX-7V:
フォトブラック、マットブラック、ブルー、シアン
マゼンタ、イエロー、レッド、オレンジ
グロスオプティマイザの合計9種類。
ただし、マットブラックとブルーはいずれか一方のみ切り替えて利用
インクの種類は全機種で共通の9種類ですが、インクチェンジシステムによる切り替えが必要になっているため、フォトブラックとマットブラック間やマットブラックとブルー間のように、気軽にインクの種類を変更して利用するというのはあまり現実的ではないのが少し残念な部分です。
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3、最高解像度
SC-PX3V:2880dpi×1440dpi
PX-5002:2880dpi×1440dpi
SC-PX5VⅡ:5760dpi×1440dpi
PX-5V:5760dpi×1440dpi
PX-7V:5760dpi×1440dpi
4、 最小インクサイズ
SC-PX3V:3.5pl
PX-5002:3.5pl
SC-PX5VⅡ:2pl
PX-5V:2pl
PX-7V:1.5pl
L判などのより近い鑑賞距離で見ることになる小さなサイズの写真で重要になる最高解像度や最小インクサイズは、PX-7Vが最も優れ、続いてSC-PX5VⅡやPX-5V、最後がSC-PX3VとPX-5002という結果です。
ただ、PX-5VとPX-7Vで印刷した写真を比較してみても、管理人自身、粒状感が気になることは皆無です。
また、SC-PX3VとPX-5002では最高解像度が2880dpi×1440dpiまでということで、それ以外の機種の5760dpi×1440dpiとは差が存在していますから、A2やA3などの大きなサイズの印刷では問題になることはないはずですが、一方で、L判などの小さなサイズの写真では、より近くで詳細に鑑賞することになる以上、粒状感や解像感などが気になるケースがあるかもしれません。
5、インクの世代
SC-PX3V:2014年更新Epson UltraChrome K3
PX-5002:2008年更新ビビッドマゼンタとLCCS対応 K3
SC-PX5VⅡ:2014年更新Epson UltraChrome K3
PX-5V:2008年更新ビビッドマゼンタとLCCS対応 K3
PX-7V:2011年更新光沢顔料
インクの世代としては3つの世代が混在し、 PX-5002とPX-5Vの2008年世代からSC-PX3VとSC-PX5VⅡの2014年世代へはフォトブラックやマットブラックの改良、角度による色変化を抑えるブロンジング性能の向上などが行われました。
また、2011年に更新された光沢顔料インクを利用しているPX-7Vではその他の機種とは異なる進化を重ねていることが分かりますね。
6、対応する用紙の最大の厚さ
SC-PX3V:フロント手差しで1.5mm
PX-5002:フロント手差しで1.5mm
SC-PX5VⅡ:フロント手差しで1.3mm
PX-5V:フロント手差しで1.3mm
PX-7V:フロント手差しで1.3mm
A2ノビ対応のSC-PX3VとA2対応のPX-5002のみがフロント手差しのみとはいえ1.5mmの厚さに対応し、A3ノビ対応のその他の機種と違いを見せる結果になっています。
7、消費電力(動作時)
SC-PX3V:約21W
PX-5002:約25W
SC-PX5VⅡ:約20W
PX-5V:約21W
PX-7V:約21W
消費電力の全体の傾向としては、より新しい機種ほど順調に省エネ性能が向上してことが分かりますね。
8、本体サイズ(収納時。幅×奥行き×高さ)
SC-PX3V:684×376×250mm
PX-5002:684×376×257mm
SC-PX5VⅡ:616×369×228mm
PX-5V:616×369×228mm
PX-7V:622×324×219mm
PX-5002からSC-PX3Vの世代交代では高さがわずかに7mmコンパクトになった以外に変化はありません。
また、PX-5VからSC-PX5VⅡへの世代交代では、本体サイズがすべて同じとなっていて、基本的な骨格自体はPX-5VとSC-PX5VⅡで全く同じものを流用して設計負担や製造コストなどを低減しているのかもしれませんね。
一方で、PX-7Vは同じA3ノビ対応のPX-5VからSC-PX5VⅡよりも奥行きが45mm、つまり4cm以上も小さくなっていますから、目に見える形でのコンパクトなサイズを実感することになります。
9、重さ
SC-PX3V:約19.5kg
PX-5002:約18.5kg
SC-PX5VⅡ:約15.0kg
PX-5V:約15.0kg
PX-7V:約12.3kg
重さについては、やはりA2サイズ以上に対応するSC-PX3VとPX-5002では他のA3ノビ対応の機種とは全く異なる重さになっているのですが、特にSC-PX3VはPX-5002からさらに1kgの増加を見せているため、この増加分がA2ノビ対応のために必要な重さなのかもしれないと管理人は考えています。
一方、本体サイズと同様に、同じA3ノビ対応の機種でもPX-7Vのみが、SC-PX5VⅡとPX-5Vの約15kgよりも大幅に軽い約12.3kgになっているのですが、PX-7Vでは、PX-5Vなどと比べて小さい、一般的なサイズのインクカートリッジを採用していることなど、元々も設計自体異なることも、こうした最終的な重さの違いに影響を与えているのかもしれません。
10、インクカートリッジ価格(直営ショップ。税込価格)
SC-PX3V:9色各4,865円
PX-5002: 9色各4,865円
SC-PX5VⅡ:9色各2,500円
PX-5V:9色各2,500円
PX-7V:9色中グロスオプティマイザのみ690円
それ以外の8色各1,420円
インクカートリッジ一本あたりのコストは、 PX-7Vの約2倍の価格がSC-PX5VⅡとPX-5V、その約2倍がSC-PX3VとPX-5002と言うような形になっていることがわかります
ただ、最も安価なPX-7Vが単純にコスト面で優れているのかというと、そうとは言い切れません。
というのも、A3ノビで大量に印刷を行う場合、管理人の実感ではPX-7VはPX-5Vの1.5倍から2倍、印刷する写真の色合いによっては、3倍の頻度で次々とインク残量がなくなることによるインクカートリッジの交換ばかり続くような状況です。
つまり、より高価なインクカートリッジには、価格差と同等か、それ以上のインク量が搭載されていると管理人は考えています。
11、印刷速度
SC-PX3V:約5分49秒 (A2 写真用紙<光沢>)
PX-5002:約5分54秒(A2 写真用紙<光沢>)
SC-PX5VⅡ:約2分33秒(A3ノビ写真用紙<光沢>)
PX-5V:約2分31秒(A3ノビ写真用紙〈光沢〉)
PX-7V:約2分31秒(A3ノビ写真用紙<光沢>)
A3ノビの約2倍のサイズを持つA2サイズの印刷にはそれに比例する形で必要時間が増大するなど、機種間に極端に大きな差はないことが分かります。
ただ、印刷条件は
SC-PX3V:「高精細」
SC-PX5VⅡ:「きれい」
PX-7V:「標準」モード
というように、最も精細な画質が得られるものの、必要時間が大幅に増大する「超高精細」での計測ではないことに注意が必要です。
少なくとも、管理人がPX-5Vを利用して超高精細画質のA3ノビを印刷する時には、一枚につき10分以上時間が必要になりますから。
12、印刷コスト(税別)
SC-PX3V:約16.9円(L判 写真用紙<光沢>)
PX-5002:約18.3円(L判 写真用紙<光沢>)
SC-PX5VⅡ:約18.9円(L判・写真用紙〈光沢〉)
PX-5V:約18.9円(L判・写真用紙〈光沢〉)
PX-7V:約21.7円(L判・写真用紙〈光沢〉)
おおまかな傾向としては、より大きなインクカートリッジを搭載している機種が印刷コスト面でも優れているということになっています。
ただ、こうした印刷コストは、印刷する写真の色合いや印刷設定、利用する写真用紙のグレードによって大きく異なるため、あくまで参考程度に考えるべきでしょう。
13、PCとの接続インターフェース
SC-PX3V:USB、有線LAN、無線LAN
PX-5002:USB、有線LAN
SC-PX5VⅡ: USB、有線LAN、無線LAN
PX-5V: USB、有線LAN、無線LAN
PX-7V: USB、有線LAN、無線LAN
写真印刷時のPCとの接続方法はPX-5002がUSBと有線LANの合計2種類に対応する一方で、それ以外の機種はUSB、有線LANに加えて、無線LANの3種類に対応しています。
ただ、管理人がPX-5Vを利用して無線LAN経由での数百枚単位の写真を印刷をしている時に、原因がわからない形でエラーが発生し、 印刷途中で止まってしまうトラブルに遭遇したことがありました。
また、不運にもその時に利用していた写真用紙が少し高価な用紙こともあって、インクコストと合わせて、一瞬で約1,000円分を無駄にしてしまう結果に。
そうした苦い経験があるため、無線LAN経由での接続の利便性は理解しているものの、管理人自身は未だUSBや有線LANでのケーブル接続にこだわっているというのが正直な部分です。
14、2015年4月24日現在の販売価格(送料込みのAmazonさん価格)
SC-PX3V:17万円台前半
PX-5002:12万円台前半
SC-PX5VⅡ:8万円台後半
PX-5V:8万円代前半
PX-7V:6万円代後半
他の製品に比べて高額な価格設定になっているSC-PX3Vは、発売前という事情があるものの、PX-5002のA2対応よりも一歩さらに進んだA2ノビにも対応することを考えると、あまり大幅な割引は期待できないかもしれません。
また、それ以外の製品間の価格差も、性能や特長を考えた時に、なかなか悩むような設定になっていますから、とりあえずお得度でA3ノビ以上に対応する購入する製品を選ぶというよりも、機能重視での選択になるのは避けられないというのが管理人の正直な感想です。
参考リンク:
SC-PX3V仕様概要
PX-5002仕様概要
SC-PX5VⅡ仕様概要
PX-5V仕様概要
PX-7V仕様概要
プロセクションの進化と系譜
カラリオプリンター 印刷速度およびコスト測定データ
Epson UltraChrome K3インク 顔料インクテクノロジー
PX-7V コアテクノロジー
印刷モード別必要時間
(エプソンさんより)
EPSON SC-PX3V
EPSON PX-5002
EPSON SC-PX5VII
EPSON PX-5V
EPSON PX-7V
(Amazonさんより)
こうしてみてみると、SC-PX3Vは機能的に全部入りでこれだけを買っておくと間違いなしというような機種ではないものの、管理人のようにPX-5Vなどをメインに利用し、ステップアップやアップグレードを考えているユーザーにとって、とても夢のあるフラグシップモデルということがわかります。
今現在、管理人自身はPX-5VとPX-7Vが利用可能な状況ですが、SC-PX3Vはそうした状況からの乗り換えを積極的考えてしまうほどの優れた新機種という結論に到達しています。
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